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ライは悩んでいた。
定期的な旅を繰り返し、やっとソレを見つけることができたのに。
ソレを宿した紅き女性は、救いを求めてはいなかったからだ。
いや、そもそもライ自身も彼女をソレから救える方法を知らない。
自分が助かったのは、大切なひとたちが「奇跡」を起こしてくれたからとしか、言いようがないからだ。
でも、それをヒントに何か救える方法がないだろうか…と。
「ですが、あの御方は…覚悟を決めておられる。私がその意志を妨げて良いものでしょうか…。」
考えれば、考えるほど、ライの身体は透けていく。
「…あ、いけませんね。何か食べなくては…!!」
自分の心が不安になると、存在意義を見失うのか、こうなってしまうのは日常茶飯事だった。
特に仲間から離れてしまっているひとり旅の最中は、油断できない。
集中しなくては、実感しなくては、自分が「此処に在るという証明」をし続けなければ。
その為の手っ取り早い手段が、ライにとっても楽しみである「食事」だった。
巨大なステージから楽しい音楽が聴こえてくる。
賑やかな露店を巡りながら、ライはひとまず腹ごしらえをすることにした。
「なんだか…贅沢すぎて…申し訳ない気がしますね」
積みあがったどんぶりの隣で、まだ直せていない髪飾りを眺め、ライは遠くで帰りを待っている仲間を想った。
「あとで、連絡でもとってみましょうか」
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2020-02-27 05:44:56 +0000