🌕月にとける【illust/78186139】※18歳以上対象企画
🌕鹿屋 つゆ(カノヤ ツユ):女/167㎝/18歳/レシピエント
地球生まれで幼いころに月に移住したプライドが高い女子高生。一人っ子。
ステージ3で吐血と同時に体力の衰えも感じ、弱くなった自分に激おこ。
アザはファンデーション、瞳の色は前髪を伸ばす事で隠している(カラコンはなんか負けた気がするから嫌)
🌕素敵なご縁をいただきました(2020/2/15)
ドナー:煩わしいのになぜか振り切れない後輩時尾 カンナさん【illust/79389363】
…………………………………………………
それはひとを呑む色をしている
最近よく一緒にいるね、と周りに言われることが増えた気がする。
原因は、騒がしくて敬語が使えない、自分を天才と称する一つ年下の後輩。
私の言葉にわかりやすく表情が変わるこの後輩は制服もきちんと着ない。
本人は「オシャレ」だと主張するけど、わからないわ。だって私、男子の服に興味ないし。
だけど、そうね。
「オシャレだかなんだか知らないけど、きちんと着た方がいいわよ。
あなた、ちゃんと制服を着るとそれなりに見えるんだから」
「何を嬉しそうな顔してるの?本当にかくしごとができないのね……
私もわかりやすい?何を…うるさいわね、その顔をやめなさい!」
「また来たの?どこから見つけたのよ……渡り廊下の向こう!?
本当になんていうのかしら…犬みたいね、あなた」
はじめこそ、うっかり貴重な本で殴ってしまいそうになったけど、
(未遂よ、未遂)(それにあれは多分、もっと違う方向の衝動)
色眼鏡を外してしまえばこの後輩は存外努力家で、真面目だ。
今だって楽しそうに教師から借りてきた参考書の問題を解いている。
それが私の学年のものだと思うと、なんというか、悔しい気持ちにはなるけれど。
「天才なんてどこに…目の前?」
「馬鹿にしないで。私の目は節穴じゃないわよ。今、私が話をしてるのも、そこにいることを許してるのも自分の好きなことを頑張る時尾カンナよ。…天才じゃないあなたなら褒めてあげてもいいわ」
まぶしいにんげん、だと思う。
だけど決して、太陽なんていうそんなものじゃない。
幼い記憶にある故郷のそれはもっと人を焼くような、まるでそれが当然だと、
正しいことなのだと思い知らせるような鮮烈な熱を持っていた。
でも、時尾はそんなものじゃない、もっとゆるやかで、それなのに、存在感のある。
(そうだわ、あなたの目、少し月に似てるんだわ)
「時尾って嫌いなものなさそうよね。あるの?……痛いこと?暴力…?本当にひよ………違うわ、今のはナシ、その、初めて会ったときだけじゃないわ、そうね、いろいろ…………いろいろよ…………………………ごめんなさい」
「え?聞こえなかった?わ、私が謝ってるのよ!?一度で聞き取りなさ……じゃなくて、その、本当に悪いと思ってる。あなたのこと、よく知らずに馬鹿なことをしたし……言ったわ、きっと」
図書館は追い出されるし、腹が立つこともたくさんあるけどあなたとの時間は面白いし、悪くない。
負けたくはない気持ちの裏で、余裕だと笑うくせにちゃんと頑張るその姿を見ていたい自分がいる。
それにね、あなたと居ると、なんとなく……息がしやすい。
「……私、意外とこの時間が気に入ってるの。だから隣は開けておいてあげる。怖いなら思い出しなさい、そこはあなたの場所よ。帰ってこれないなんて言わないでしょう?」
馬鹿な言葉。絶対に自分には降りかからない病気だと信じていたからこそ出た
どうしようもなく浅はかな、だけど、本心からの言葉。
それなのに、ねぇ時尾、私は今
あなたの色が怖いわ、とても、こわい
…………………………………………………
関係性及び、EDも特にNGありません。
お話や交流の中、それぞれのペースでゆっくり長く遊んでいただけると嬉しいです。
友人、既知関係、背景やモブ等も告知なしでご自由に使っていただけたらと思います。
どのような関係でも交流やお話の中で培っていけるものは宝物です。
※不備等ございましたらメッセージにてお伝えください。
キャプションは随時編集いたします。
2020.4.3 最終キャプション更新日
2020-02-04 10:59:12 +0000