冬闘乱【illust/77472649】
「『こんにちは』ではじまるのが人生です。受け売りですが。」
◆人方 妙心(ひとかた みょうしん)/3年生/161cm
戦歴、戦法、戦闘データの蒐集を行う名家、人方家の嫡子。
玉鋼学園生徒の戦闘データの蒐集という使命の為、日夜複数の生徒のスト―キングを行っていた。
四角四面の性格に、感情を表に出さず、終始表情を崩す事はないなかったことから、周囲から
人形のようだと言われ、自らもそうあろうと、男子制服、女子制服を身に纏い、無性であることを良しとした。
現在は自らの性を認め、女子制服にしか袖を通さなくなっている。
夏を境に、人方家の特命である『玉鋼学園生徒の戦闘データの蒐集』任務に支障をきたす様になった。
自我を得たために、純粋な情報を送信し続けることが出来なくなったためである。
今は心剣:ヤゴコロ―親指・左、中指・右―を最高位の『脳』に返還し、
戦闘に特化した心剣:ヤゴコロ―骨―を持つ。
事実上の降格処分だが、本人は気にしていないようだ。
伏し目がちな眼の光だけが、それを物語っている。
今はまだ小さな小さな炎を胸に抱いていた。
◆心剣:ヤゴコロ―骨―
体の部位の数だけ存在する心剣ヤゴコロの『骨』と称される刀。
その能力は記録、蓄積。
能力は『指』に劣るが、戦闘に特化しており、数だけならヤゴコロの大半を占める。
所持者が経験してきた戦歴、戦法を蒐集し、戦略を練り続ける集合知ともいえる心剣。
または経験値の無限集積の機構。
最高位の『脳』より記録を引き出して戦略を立てたり、体を開け渡し文字通り操り人形になることも出来る。
「刀を使うべき人間が刀に使われるとは」と揶揄されるが、すべては大怨魔ヤマタノオロチ【http://toransai.wiki.fc2.com/wiki/%E6%80%A8%E9%AD%94%E3%81%A8%E3%81%AF】討伐の為、
人方家は戦闘データの蒐集を続けている。
いつかこの知の刃がその喉を掻き切ると信じて。
◆関係ありがとうございます。
越喜来・R・信男【illust/78107283】
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越喜来が旅立つ日、彼女はそこに立っていた。数人の黒服達と一緒に。
彼の目に動揺がはしる。
彼女は静かに渡航許可証と同行許可証、自分の任務を告げた。
「自分達は貴殿らに同行し、大怨魔テスカトリポカとの戦闘経験データ収集、
および観察のため同行を任じられました。これは日本国政府の公式の任務であり、
決定事項です。覆りません。
人方家に死亡は許されておりませんので、命をかけるのは君達だけであることをお忘れなく。」
「我々人方家は君達が失敗した場合のバックアップです。
この戦闘を次代に伝え、確実に滅するためにデータを集積する。
1人でも生き残れば我々の火は絶えず、いつか必ずや、我々ではない誰かが、
テスカトリポカを滅するでしょう。」
「でもわたしは・・・・・・想像しています。
君がヤツの腹を食い破って出てくるのは、・・・・・・さぞかし痛快でしょうね。」
彼女はそっと、ぎこちなく、口の端を吊り上げた。それは、今彼女ができる、精いっぱいの笑顔だった。
「わたしをひとりにしないでください、ね。越喜来・R・信男。」
「友がいないのは、寂しい、ですので。」
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2017夏【illust/63003961】
2017冬【illust/66119182】
2018夏【illust/68948087】
2018冬【illust/71902310】
2019夏【illust/74914990】
2019-12-09 10:29:33 +0000