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【風船】

兵団の正門前で出会ったマルロに、羽根を渡した。するとその羽根は風船に姿を変え、ふわふわと風になびいた。
礼を言って歩いていくマルロの先にはヒッチがいる。
「久しぶり。元気にしてた？」
「ああ、お前こそ」
そんな挨拶を交わして、マルロがヒッチに風船を渡そうと風船に繋がった糸を差した。一瞬、手を放した隙に風船が空に向かい飛んでいく。マルロの残念そうな声が聞こえ、ヒッチの鈍臭いなあという哄笑が弾けた。

絵：泪飴（twitter/tearscandy / user/9495313）
文：あめ（twitter/el_ame / user/2004967）