アルフォンの留守中に、いつもはロックされている端末が今日に限って使用可能になっていることに気付いた雪は、千歳一隅のチャンスとばかりにシステムへの侵入を試みる。
しなやかな指先がキーボードに触れると、途端に画像が立ち上がった。
「な、なによこれ・・・」
そこで彼女が見つけたものは、進が見知らぬ美少女と抱き合っている映像だった。
もちろん、本物ではないが雪がそれを知る由はない。
アルフォンは、進とその少女のデータを防衛軍の記録から抜き出し、本物と見分けがつかないほど精巧な画像を偽装し、仕込んでおいたのだった。
端末を起動させれば自動的に画像が再生されるように・・・
重核子爆弾のデータを探るつもりだった筈の雪は、その映像を信じられない思いでただ見つめることしかできなかった。
くちづけあう若い男女は、やがて互いに一糸纏わぬ姿となり、ゆっくりと折り重なるように横たわった。
弾けるような若い肢体が淫靡に絡み合い縺れあう。
「古代くん・・・どうして・・・誰なの?その娘・・・」
年のころは、17~18歳だろうか。
初見ではあるが、雪はどこか自分に似ているその少女を知っている気がした。
それにしても互いに生死不明とはいえ、離れ離れになってまだ数週間しか経っていないというのに。
こんなにも自分たちの絆は脆かったのか。
自分もまた、アルフォンにモーションを掛けられてはいたが、それでも進に操を立てていたのだ。
自分の決断に、全地球人類の命運が掛かっているとわかっていて尚。
雪の心情も他所に、もう我慢できないとばかりに進は、前戯もそこそこに少女の股を押し広げる。
そのまま猛り狂うイチモツを、まだ恥毛が生え揃っていない幼気な秘裂に食い込ませた。
少女は初めてだった。
痛々しい破瓜の血が、シーツを染めていく。
進もおそらくは童貞だった筈だ。
いや、そうであって欲しかった。
彼の初めての相手はわたしであるべきだ。
そう思ってわたしも今日までヴァージンを守り抜いてきたのに・・・
そんな雪の思いも他所に、進はこみ上げる射精の衝動に耐えながら、未開通の頑なな狭き門に悪戦苦闘している。
雪はもう、爆弾のデータどころではない。
「結婚するまでは清い関係でいよう。」
どちらからともなく決めた約束は一方的に破られてしまった。
モニターの中では、若いふたりが完全なる結合を目指して四苦八苦している。
自分が相手でもあんなふうに一生懸命に求めてくれるのだろうか?
肉欲に囚われた進の顔はひたすら醜くかったが、どうしても目が離せない。
初めて知る女性自身の心地よさに今にも達しそうになりながらも、進は少しづつ少女の真白なキャンバスを己の色に染めていく。
進の男性自身は決して大きくはない。むしろ地球人男性の平均より遥かに下だ。だが我が身を真っ二つに引き裂かれる感覚は尋常ではないのだろう。
その苦痛にたまらず、少女の整った爪先が進の背中へ赤い線を走らせる。
その痛みで、進は思わず絵の具をこぼしてしまいそうな自分をなんとか紛らわせ、残り僅かとなったキャンバスの空白部分へ最後の一筆を走らせた。
何かを突き抜ける感覚。
進の奮闘はついに報われ、暴発寸前の撃芯がなんとか根元まで少女の中に納まった。
少女は涙を流していた。
耐え難い破瓜の痛みも然ることながら、愛する男と結ばれた至上の喜びが少女の涙腺を決壊させていた。
本来ならその涙を流すのは自分だった筈なのに。
自分以外の女に、愛する男の童貞を殺されてしまうなんて・・・・・
不快感が胸にこみあげてきて、たまらず雪は跪く。
一方、童貞喪失したばかりの進は、全身から気高いオーラを放ち出していた。
先程までの切羽詰まった表情はすでにない。
一人前の男になった、自信に満ち溢れた面構えになっていた。
もう我慢することは無いのだ。
今すぐ出したい。━━出したい出したい出したい!
自らがたった今 "女" にしたばかりの少女の中へ、人生最高の快楽を齎すだろう生まれて初めての膣内射精を決行すべく、全力で加速を始める。
出すぞ出すぞ出すぞ出すぞ出すぞ出すぞ出すぞ出る出る出る出る出る出る出る出る出る出る
逸る気持ちを抑えきれず、進のピストン運動は最高速に達する。
出る出る出る出る出る出る出るででででででででででででででででででd━━━ッ!
突如、感電したように若い肉体がビクンと痙攣した。
「おじさま━━━━━━━━ッ!!」
「〇✕〇×━━━━━━━━━━━━ッ!!」
絶頂を迎えたその瞬間、進が少女の名を叫んだ。
雪は理解した。
進の相手が誰なのかを。
進の精液が穢れなき膣内に崩れ込む瞬間、勝ち誇ったような表情のサーシャと眼が合った。
"ススムの童貞は確かに貰ったわよ"
"この先何人の女を抱こうと、ススムの初めての相手はわたし"
"わたしが全宇宙でただ一人の、ススムの初めての女!"
そう宣言しているようだった。
屈辱と敗北感に耐えかねて、たまらず雪は嘔吐した。
━━━━その夜、雪は自分からアルフォンをベッドに誘った。
BGM/「スプリンクラー」山下達郎
2019-11-02 17:00:11 +0000