「我が国は着実に平和になっている。異論のある者は?」
「正しいことをしているなんて思わない。国の誰もがきっと心の底ではわかっている。…狂人でないのならな」
◆ソノラ(Sonora)
ズレパニ総統/26歳/187cm/男 一人称:僕 二人称:君 だいたい性別年齢問わず君づけで呼ぶ
STR:10 DEX:0 INT:0 LUCK:0 計10
◆冦城ズレパニ(こうじょう-)
断崖絶壁に囲まれた深い谷底に位置する国。
製鉄とそれに関連する重工業が盛ん。魔術や魔法といった概念は普及していない。
古くから発達した技術力を糧に大規模な国軍を有する。近年は国軍の最高司令官である総統が実質独裁体制で統治している。
もとは王族の統治する王国だったが、20年前にクーデターにより当時の王が斃され、軍部が政権を掌握した。
原因は不明だが王制末期ごろから国土が作物の実らない耕作不能地になりつつあり、辺境には魔物が跋扈し始めている。
飢餓の危機に対し即時的な対策が取れなかった軍部は豊かな他国への侵略を開始し、以来制圧により食糧を供給している。
ただしもとから農業が盛んでない国ゆえに占領地での耕作もうまく立ち行かず、
自国への供給で手いっぱいなあまり征服先を念入りに滅ぼしているために人材確保も追いつかず、
新天地の食糧が尽きたら再び新たな地を滅ぼすために歩を進め続けるのみである。
歪な体制を隠すため、軍部は総統信仰を徹底している。この国で最も重い罪は反逆罪と不敬罪。
❖開花/『忘れ得ぬ大罪』 妖精郷ミロア・シー・ノヴ メルクスレイアさま【illust/77124244】(10/11)
【ズレパニ軍録/機密:許可なき者の閲覧を禁ず】
軍歴2X年x日:「音ニ聞コエシ妖精鄉発見セリ・資源豊カニシテ国防易ク祖国ノ礎ニ適正ナリ」の報告有り。軍議の後次制圧先候補筆頭に選出。
同月xx日:妖精鄉ミロア・シー・ノヴが次敵国に決定。国の特性を鑑み10代前半の少年志願兵を募り第一侵攻部隊とする。
翌月x日:開戦。相手国、少年兵の侵入甚だ易く対策浅く、被害僅かにあれど征圧は容易か。相手国より即時撤兵の要求有るも総統これを全て拒否、出撃断行。少年兵追加投入を決定。
同日、5名を国家侮辱罪にて処断。志願兵の家族とみられる。
或月x日:結界に阻まれ進軍難化。国内にて新たに反逆容疑の13名を処断。
同月xx日:ミロア・シー・ノヴ王メルクスレイアより会談の申し出有り。総統これを受諾。
同時期:X中将より妖精王暗殺計画案の提出。幹部密議にて暗殺決行の主張強く、総統これを許可。当日志願一等兵XXの随行、○-○○型小銃の支給が確定。
翌日:妖精王を射殺。
X月x日:ズレパニ領内にて同時多発的デモ・暴動の発生。直ちに軍による鎮圧成功。妖精鄉新王の反撃開始、少年兵の被害増加。
翌々日:またも暴動有り。国内待機軍中にも混乱広がり連携危うし。第6師団長と連絡つかず。妖精鄉からの撤兵の必要性。
翌週某日:XX在駐第12師団、鎮圧令に応じず市民暴動に加担。総統、妖精鄉からのズレパニ兵完全撤退を指示。
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翌年a月a日:計10師団が壊滅・解体。国民暴動もはや止められず、治安維持不能。
n月:首都軍中央府への自爆テロ。被害甚大なり。我が国もここまでか。
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某日 晴天/無風:おそらくこれが我が国最期の記録となる。
他を弑し同胞を殺した民に安息の未来などあろうか。我が身と同じく終わりなき悪夢に苛まれ、再び罪を重ねて生きることになるのは必定であろう。ならば国の導き手として民を救うため行うべきことは唯一つである。
この地は罪人の血で洗われる。我が身は屍の列の殿を務めよう。祖国に栄光あれ、民に救いあれ。
……
(この文章のすぐ下に【救いの日は来ない】と比較的新しい字の殴り書きが残っている。)
⇒【novel/11804156】
◆所属・既知関係などお気軽にどうぞ。
◆企画元:フェシーナの花々【illust/76345084】
二家系目もお邪魔します。なにか不備などありましたらご連絡いただけると幸いです。
2019-10-09 17:42:50 +0000