❖素敵企画フェシーナの花々【illust/76345084】
※10/7主催者様から確認を頂けました。
※4/30 キャプションに記録を追記致しました。(遅くなり申し訳ございません!!!)
◆国を渡り歩いて旅するミスティーク 18歳/145㎝
一人称:ぼく 二人称:きみ (~ちゃん、~くん、~さん)
性別:男、男です。
ステータスポイント:STR:0 INT:3 DEX:0 LUCK:7
※ミスティークの知識は万能ではありません、常に新しい知識に出会うことになっております。
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2019/10/29
✿素敵な開花のご縁を頂けました…!✿
友に旅をし『安心』をくれたかけがえのない友達 エスさん【illust/77478587】
自分が何者なのか知らぬまま、ただ知識を得ようと旅に出た。
知識を記していくことで、自分が成長することが理解したからである。
しかし、『知識』と『感情』は同じではなかったようだ。
ぼくが、初めて『感情』の一つ『安心』を教えてくれた友達の話をしよう。
◇
それは旅の途中の出来事だった。人が倒れていたんだよ。
空の色よりも、水の色よりも、ずっと透き通った穢れを知らない淡い色の少年。
その背中には、触れたら壊れそうな羽根がついていた。
彼はどうやら、お腹を空かせて倒れていたようで、近くの街から食べ物を買ってそれを食べさせた。
これが、ぼくたちの出会いの始まりだ。
「きみはとても特別な存在ようだけど、倒れてしまうほど、いったいどこに向かっているの?」
「羽根から薬になる水が採取できるのかい?不思議だ…」
話を続けると、彼の旅の目的は人々の『安心』を得ることらしい。すると、次は彼から質問してきた。
『ミスティークさん。あなたは今『安心』してる?あなたの旅に『安心』はあるのかな?』と。
知識として『安心』は知っていた。だが、それだけではないらしい…
「きみの言う『安心』とは何?『不安』とは何だい?ぼくはまだそれを本当の意味で理解していないんだ。」
「きみはとても興味深い…!もっといっぱい知りたい、ぼくの知らないものをきみは持っている。教えて欲しい、きみが良ければ旅に同行させてほしい!きみの言う『安心』や知識、旅で得た情報を聞かせて欲しい!」
なかば強引なお願いに彼、エスはすんなり受け入れてくれた。
「ぼくも自分が何者なのか、どこで生まれたの知らないんだ。分かっていることは知識を得ていくことで自分が成長していることぐらい。ふふ、ぼくとエスさんは似た者同士かもね!」
こうしてぼくとエスのはじめての二人旅始まった。
◇
『安心』が感情面でどんな影響を人に与えるのか、エスを見て少しずつ理解できるようになった頃。
人々に『安心』を与えるのを自分の身体面以上に優先しているため、食事や睡眠をおろそかにしよく倒れた。
「こんなことを繰り返しては、旅の目的も果たせないまま身体が壊れてしまうよ…!」
人に『安心』を与えられても、自分自身に負担をかけていては絶対によくない。それは、知識と旅の経験で理解していたからだ。
「エスさんが倒れているのを見ると『不安』になるんだ。せっかく一緒に旅をしてエスさんから『安心』を教えて欲しいのに…『不安』にさせてはダメでしょ」
人々はエスにしてもらうことから『安心』を得ていると同時に、エスの優しい微笑みから『安心』を得ている。
その微笑みがやつれて、生気を失っては、人々は心配になり『安心』しなくなってしまうのだ。
「ご飯を食べて栄養を身体にあげて『安心』させてあげよう。睡眠もちゃんととろう!自分のことも大事にしなきゃダメなんだからね!わかったエス?」
◇
ある日、エスの衣装をまじまじ見て「リボンとフリルにぴったりなのではないか」と思い立った。
街でエスに合う布やリボンを選んで可愛く作ってあげた。
「ここに、水色のフリルと……。ここには薄紫色のリボンを……うん、エスかわいい!」
「 この作り方もね、最初の旅で覚えたんだ。ぼくは得た知識を1文字も忘れずに自分の本に書き記していくことで、成長できる身体になっているんだ」
「 ぼくとエスは、似たもの同士だね」
「 ねえ、エスのことも記録として本に残してもいいかな?そうすれば一生忘れない…」
こうして、エスの記録も事細かに本に書いていった。
それからしばらくして、自分の身体に見慣れた『羽根』が現れた事に気づくいた。
「 見て!!エスと同じ羽根がぼくの背中に…!!」
エスはまじまじと小さな羽根を見て「 興味深い」と呟いた。エスの口からその言葉を聞いたのは初めてだった。いつもぼくが、エスに言っていたからだ。
◇
一人旅では感じられてない『安心』をエスとの旅で知った。
自然界には知らない見たことがないものばかりで溢れていた。
気づかず通り過ぎていたかもしれないものをエスが見つけて、それを見て二人で笑いあった。
こうした小さなものからも『安心』が埋まれるようだ。
「隣に親しい人がいるだけで、安心できるんだね。本当に興味深い…」
別れの時にぼくは『寂しい』を知った。
エスから『更新』の話を聞いて、二人の旅が永遠ではないと改めて気づいた。
◇
二人旅が当たり前に感じていた。
だからだろう。今、別れの時を目の前にして、一人旅に戻ることに『悲しい』と感じた。
この感情も、知識として記録していたが実際に感じたのは、今日が初めてだ。
……涙が、こぼれた。
「エス、ぼくはこれまで旅した思い出は絶対に忘れない」
旅の間、ずっと記録してきたのだ。
それはぼくの中で、生き続ける。
「どうか忘れないで。ぼくのことを。」
約束しよう。と言うエスは小指を結ぶ、約束の証…のちに知る指切りを交わした。
「この先もずっと、長い年月を重ねて様々な旅を経験する。その話を、いつか必ず、再会した日に語り合おう。エス」
これが、共に旅した親愛なる友人エスとの記録である。
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2019-10-07 03:03:32 +0000