9071こちら【illust/76345084】の企画に２家系目の投稿です。
◇奪取の国 都郷・ソウ（ﾀﾞｯｼｭﾉｸﾆ ﾄｷｮｳｿｳ）
争いによって国土を拡大させてきた国家。元は小さな郷だったため、都市国家になった現在でも「郷」の字が残り「都郷」と呼ばれている。
弱肉強食、強い者は得、弱い者は奪われる。争いは絶えず今日も様々な試合が繰り広げられている。
「争い」といっても徒競走なので血を見ることはめったにない。不正を働くものは血気盛んな国民の手によって断罪される。
◇国王・リレイ/男性・３０歳
チーターの獣人。元は盗賊。ある時流れ着いたソウで暮らすようになり、若気の至りで一度前王に勝負を挑むも惨敗。盗賊業に使っていた剣を奪われる。その後己を鍛えなおし再度勝負を挑む。剣だけではなく、強欲なリレイは前王から玉座ごと奪い返した。
懐に入れたものは甲斐甲斐しく世話を焼く。細かいことは気にしない大らかな性格。王になった今でも親しい者には呼び捨てで呼ばれている。
苦手なことは勉強と読み書き。代々継承されてきた巻物の中身は気になるが、字自体に苦手意識があって全く読み進められないし、わからない言葉は一つ二つどころではない。
◇国宝の巻物
「最後まで読んだものの願いを叶える」という術が施されている。巻物にかかれた文字自体は「死者の蘇生や世界征服はできません」などといった、術の取扱説明書的な役割。知力を持った王がおらず、現在までこの巻物を読んだものは誰一人としていない。
◇ポイント：１０ｐｔ（str：10 int：0 dex：0 luck：0）
◇所属について
どなたでも所属していただけます。
足が遅い人はあるものないもの奪取されてしまう可能性がございます。
ご不明な点はお問合せください。
◇開花について王・民・性別など問いません。平和なものから戦争や不穏なものまで、素敵な関係が築ければと思います！
（巻物を読み切れば同性間でも実子を設けることは可能です）
お気軽にお申し付けください。
お返事は即日にお返しできるよう心がけますが、最長３日ほどかかる場合がございます。
それ以上返信がない場合、お手数ですが再度ご連絡ください。
諸関係随時募集しております。
◇素敵なご縁で開花することができました！
桜のように優しく可憐な伴侶様：朱桜国の紅華様【illust/77095409】
国同士は同盟を、リレイは紅華様と婚姻関係を結ばせていただきました。
俺は力であらゆるものを奪い取ってきた。
盗賊として生きて、今は王の座まで手に入れた。
勝つことが全てだ。身分や生まれなんざ関係ねえ。
強欲な王は止まらない
「領土と資源をよこせ！もちろん俺が勝ったらな。国主同士の勝負といこうぜ」
狙いを定めたのは小さな島の小国・朱桜国。
国土はいくらあっても困らない。ここの鉱山を占領すりゃ国は豊かになるだろう。
領主はうら若き娘だ。俺と比べるとずいぶん小柄だが、紅色の目はしっかりと俺を捉えている。
「あ？戦争なんか誰がするかよ。勝負っつったら徒競走に決まってんだろうが」
都郷ソウは数多くの勝利で国を拡大させていった。その神聖な戦い……徒競走で
「でもま、弱っちい奴と勝負してもつまらないからな。俺がお前を鍛えてやる。公正な勝負、これもうちの騎士道精神ってやつだ。」
こうして一ヶ月間の鍛錬が始まった。
朱桜国の領主……紅華は武術で鍛えていることもあり、なかなかスジがいい。
「おい、そろそろ休憩するか。クールダウンもトレーニングには重要だ。」
鍛錬の合間に話をするようになった。国の話、治世の話、紅華の話。
他には、走り方を教える代わりに勉強と武術を教わっている。
共に過ごす時間が増えるごとに、だんだんと紅華に惹かれていく自分がいた。
芯がしっかりしていて、それでいて優しい国想いの領主だ。
紅華は自分の国を平和にしたいと言った。
「この国は速さが全てだ。わざわざ血を流す戦争なんか馬鹿らしくなっちまう。…でも、まぁ国を守るお前の気持ちは王としてふさわしいモンだと思うぜ。お前の欲しいもんが手に入りゃいいな。」
何言ってんだ、俺は。でもこれは本心なんだからしょうがねえだろ。
こいつを元気付けたい。もっと花みたいに笑っていてくれと、そう思っちまう。
決戦の日、俺は条件を変えることを提案する。
「お前が勝ったらお前の国はうちが守る。あとついでだ、俺もくれてやるよ。俺が勝ったらお前は俺の妃になれ。」
俺は強欲だ。欲しいものは手に入れたい。
紅華の心を奪うことはできるだろうか。
プロポーズのために花まで用意した。枝に咲いていたから枝ごとぶち折ってきた。
小さな桜の花は、小さくて優しくて…まるで紅華にそっくりだった。
俺は色々なものを奪い取ってきた。
強欲な王は、ようやく本当に欲しいものを手に入れた。
それは小さな島国の、桜のように可憐なお妃様。
「お前がいれば、俺は何もいらねえよ。お前と支え合って、隣で笑いかけてくれることが俺の幸せだ。」
2019-10-05 15:00:12 +0000