フェシーナの花々【illust/76345084】にお邪魔します。開催おめでとうございます。
「ま、今はこんな俺だけどね。唯一を決めたらこんな優しくいらんないからさ」
■ルイリョーシャ(瑠伊涼紗)
父【-】
母【-】
きょうだい【-】
前期保有ポイント なし
▪️レグン・エルド
竜の因子を体内に取り込んだヒト型の少数民族。身体は非常に頑強で身体能力も高く傭兵や騎士になる者が非常に多い。おおよそ寿命は200年ほどで、老化が非常に遅い。
彼らの最大の特徴は他種族を率いて己の群れ(軍団、トライブとも)を形成する所で、その群れは子に受け継がれず(稀に引き継ぐ者もいる)、そのまま群れが滅ぶか信頼の出来る部下に引継がれる事が多い。
一方で非常に従順な性質を持っており、自身が王と認めた者にはどこまでもついていくところがある。王と認める基準は個によってまちまちで、武力であったり、知力であったり、支えたいと思うなど様々である。王に命を捧げ群れを率い、死を命じられればそのまま死ぬのがレグン・エルド達である。
■素敵なご縁を頂きました!
背中を預り、牙を研いでくださる大事な方
傭兵旅団疾風 百段さん【illust/77066772】
「なあアンタ、『疾風』の百段だろ?噂でアンタ達の事聞いてから一度会ってみたいと思ってたんだ。人馬一体、その速度は疾風の如しってね。」
「はは、ツレないねえ。ま、お互い生きてたら俺の名前を覚えて帰ってくれよ、じゃあな!ご武運を!」
「よう、怪我は無いようだな、何よりだ。出がけの約束…まあ俺が一方的に言った事だが覚えてるか?俺の名前はルイ。どうだい、依頼主が祝勝会と称して酒用意してくれてるみたいだが。アンタの武勇、是非とも聞きたいところだが。ーーーはは、そうかい。アンタとはまたどこかで会いそうな気がする。その時はまたよろしくやろうや!」
鬼馬族が傭兵旅団疾風、その噂を戦場に立つ者なら一度くらいは聞いた事がある。
そして彼らを率いる百段なる男ーーー。
その戦い方を見てみたいと思ったし、あわよくば一度くらいは手合わせ願いたいと思っていたがまさか会えるとは。
残念ながら手合わせをする時間は無かったが、不思議とこの男とは再び出会うような、そんな不思議な感覚を覚えた。
***
「よう、久しぶり。覚えてない…とは言わせないぜ。息災ようで何よりだ」
「またアンタに会えて嬉しいよ、アンタ達の蹂躙力をみているのは気持ちがいいからな。それに俺もちょっと楽だしな〜、あはは冗談冗談」
「そうだ百段サン、2回目のご縁ということで一つお願いがあるんだが?この依頼が終ったらほんの少しでいい。俺と手合わせしてくれないか?俺ならアンタをアツく出来ると思ったんだが買い被りすぎかね?」
「頼むよ〜!訓練の一つだと思って一つ!な!」
***
「驚いたな。『疾風』が…いや、アンタがこんな依頼をこなすなんてな。亡命者を捕らえる、なんて仕事…アンタならやらないと思ってたよ。いや?意外だっただけだ」
「ま、メシを食わせる立場の人間は色々あるわな…。俺?俺はたまたま手持ちの金が無かっただけだ。依頼主がお母さんの薬を買ったら無くなっちまった、って泣いちまったもんでね」
「クソみてえな仕事だが…ま、お互い割り切ろうぜ。また後でな」
その日の依頼は国境を越えようとする自国の民を「生かして」捕らえよ、というものだった。
噂ではーーー。依頼主は自国で暴政を敷いていると言われており、気の進まない仕事であった。(が、この業界依頼を何度も断れるようにはできていない)
表情の解りづらい百段ではあるが、どこか陰りを感じるその横顔にどうしようもいられなくなり、背中を軽く叩く。
この男は何でもないなんて顔をしながら、その内面はどうしようもなく真面目で頑固だ。こんな依頼本当は受けたくないのだろう、だが彼の責任感がきっと、彼をここまで追いたててしまっているのかもしれない。
「この仕事が終ったら一杯やろうぜ。キツいヤツもってんだ。そんで全部忘れてーーー、寝ちまおう」
***
「こうもよく会うと、もう久しぶりって言うのも何だかな、って感じだなぁオイ。ま、元気そうで何よりだ。」
今回は中々に大規模な作戦で、魔物の巣を退治するという王国から傭兵として雇われた訳だ。
兵力は十分に見えるが、何より巣にどれだけ魔物が潜んでやがるか解らない。戦力はあるに越した事はない。
「いいねえ、どこもかしこもヒリついてて。こういう中に身を置くのは嫌いじゃない。アンタはどう?」
「今回は間違いなく命がけの戦いになるな。楽しめそうだな…。はは、俺は大丈夫だって。俺達の一族は自身の王を見つけるまではぜってー死なないから。いやま、死んだやつもいるかもしらんが…」
*
夥しい程の魔物、魔物。何時しか自分の遊撃部隊の兵力も少なくなり、近くに配置されていた百段の部隊と合流する。
斬っても、折っても、壊しても。幾らでも無限と湧いてくる、人によっては悪夢かもしれない状況で、
俺は自然と笑っていた。
「だってしょうがねえだろ!百段!命がかかった戦いでアンタとこうして背中を預けて戦うのがーーーこんなに高揚するとはな!」
俺が百段の背後から斬りかかろうとする魔物に向ってその辺の死体が持っていた片手剣を投げつける。
その隙を死角から急所を狙おうとする魔物は百段が一刀に斬り伏せる。
数度の戦いでおたがいの動きは把握している。
だからこそ次に相手が何をするか解っていた。
それが、殊更に心地良い。
「なあ百段!アンタを俺の王として仰がせてくれ!そしてーーー命じてくれ!この牙をどこに向ければ良いか!高らかに!」
***
「だー!重い!チビ共!じゃれんな!後で!俺は仕事があんの!色々運んだりするの指示せんといかんの!だから!違う!お兄さん!まだ34!!!一族だとめっちゃ若いから!!」
「おう百段、客人だぜ。キャラバン隊の護衛だとよ。でっかい仕事だなぁ。ま、後は任せたわ。……しょうがねえじゃん、チビ達がひっついてきたんだからよ!あんまカッカすんなよ、お、う、さ、ま!」
2019-10-04 10:10:24 +0000