【フェシーナ】傭兵旅団 疾風【第一期】

和輝
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フェシーナの花々(illust/76345084)に参加させて頂きます。

◇傭兵旅団 疾風(ようへいりょだん はやて)
鬼馬族(きばぞく)と呼ばれる鬼の一族によって構成された傭兵団。
一族は総じて頑健で身体能力が高く武芸に秀でる。
半人半馬の姿が特徴だがこれは生まれつきではなく呪術により後天的に得るもの。
鬼馬族では赤子が生まれると同じ年に生まれた仔馬が贈られ、相棒として片時も離れることなく共に育つ。
そして成長した子供が十五の年を迎えると成人の儀としてこれまで絆を育んだ馬の首を切り流れ出る血を酒に混ぜて飲む。
この儀式を行うと鬼馬族の下半身は首をなくした愛馬の身体と融合し半人半馬の姿となり、一人前と認められる。
生まれた時から苦楽を共にした愛馬と文字通り人馬一体となり結びつくことで力を得る神聖な儀式とされる。
彼らにとって愛馬は死んだのではなく、心、身体、魂のすべてが共に生きているのである。
一心同体となったことで魂が愛馬の影響を受けるのか儀式を終えた後にやや性格が変化する者も見られる。
仕損じた者は愛馬を受け容れる器がなかったとみなされ「二ツ脚」と呼ばれ多くの場合軽蔑の対象となる。
その風習から残虐な悪鬼として迫害された歴史を持ち、傭兵の仕事がない時は極力人目に触れぬよう生活している。
各地の武術や兵法を貪欲に学び取り入れる反面、頑健かつ好戦的であるが故に医療や娯楽などの文化的水準は低い。

◇百段(ひゃくだん)
24歳/180cm/男
ポイント:10pt (STR:10 INT:0 DEX:0 LUCK:0)
疾風の頭領にして鬼馬族の長。
表情が乏しく口数も少ない、顔色一つ変えずに淡々と敵を屠る姿は冷徹な印象を与えるが実際は情に厚く義を重んじる性格。生真面目で冗談が通じない。
先代であった父が病により急逝したため跡を継いだばかり。

素敵な開花関係を結んで頂きました…!
ルイリョーシャさん(illust/77106435)

「……生憎だが馴れ合うつもりはない。失礼する」

第一印象は、はっきり言って良くなかった。
馴れ馴れしくて軽薄な男だと。
それきり関わることもあるまいと思っていたが、どうやらこの業界は自分が思っていたよりも狭く、またその男は諦めの悪い性分であったらしい。

「また貴殿か。軽薄さは相変わらずのようだな」
「何がしたいのだ貴殿は…手合わせ?そういうことか、了承した。なんだその顔は。意外か?」
「俺の目とて節穴ではない。貴殿と刃を交えることで得るものもあろうと判断したまでだ。まあ、この依頼を終えるまで貴殿が生きていたらの話だがな」

会うたびに話しかけてくるのをいちいち追い払うのも面倒になって、気づいたときには当たり前のように会話や手合わせをするようになっていた。
話をしてみれば彼は最初に抱いた印象ほどには軽薄ではなく、ただ必要以上に物事を重く受け止めず、受け流す術を知っているのだと分かった。
その柔軟さは自分にはないものだ。羨ましくはないが、それこそが彼の長所なのだろうとは思った。

「まさか貴殿に気遣われるとはな。俺もまだまだ修行が足りん」
「気が進まぬ依頼なのは確かだが、傭兵などそんなものだろう。まして俺は疾風の頭領として、鬼馬族の長として、皆の命を背負っている身。正当な報酬が得られるなら請け負うより他にはない。…瑣末な問題だ」
「気楽なものだな。だが、そうだな、その申し出は悪くない……たまには、酒に溺れて煩わしい事など忘れてしまうか」
「おい、わかっていると思うが、一族の者たちには言うなよ」

もはや数えるのも馬鹿馬鹿しいほどの幾度目かの再会を果たしたのは、大規模な魔物の討伐依頼を受けた時だった。
どれほどの数を相手にせねばならないのかも分からず緊張感の漂う中でもこの男は妙に飄々としていて楽しそうですらあった。
出会ったばかりの頃の自分であればそんな態度を不謹慎だと感じたかもしれないが、今は不思議と嫌悪感はない。
軽口を受け流しながら戦支度を済ませそれぞれの所定の位置につく。
――戦が、始まった。

刀身を滴る血脂は自分のものか魔物のものか、はたまた傷ついた同胞のものかも既に判別できない。
巣に直接乗り込んだ以上覚悟はしていたが、斬っても斬っても魔物たちは湧いてくる。
一人また一人と仲間は欠けていき、他の部隊と合流せざるを得なくなった。

「生きていたか。お互い悪運は強いようだな」

それだけ言って、何処からか新しく湧いてきた魔物に向き直り刀を振るう。
気づけばいつの間にか背中合わせで戦っていた。
互いの背後を狙う魔物を斬り伏せ、次の動きに合わせて一匹も取り零さないよう狙いを定める。
同じ陣営で戦った。手合わせと称して刃を交えた。だから分かる。自分はどう動けばいいのか。背後で剣を振るう男がどう動くのか。
どうしようもなく昂るのは、きっと戦を生業とする一族の本能だけではない。

「俺を、王と呼ぶか。いいだろう。――では俺の牙よ、殲滅だ。この戦、共に勝つぞ!ルイリョーシャ!」

率いるべき同胞たちとは違う。十五の年に一つになった愛馬とも違う。
彼が彼だけの王を探していたように、自分もまた唯一の半身を探していたのかもしれない。
…そんな馬鹿げた考えが浮かんだのは、きっと血に酔って頭が鈍っていたからだろう。

既知関係
"治療の庭"アウラクラート ユーススさん(illust/77048958)
アウラクラートが軍事国家であった頃からの同盟関係であり、かつての内紛の際にも疾風が介入し早期終結に一役買った。
現在は医療技術や薬を提供してもらっている。
互いに長となる以前からの知り合いであり気のおけない仲。

「わかった、もう無茶はしないから!その軟膏はしみるから勘弁してくれ…傷の痛みより治療で死にそうだ…」

「……あの頃は迷惑をおかけした。ユースス殿の治療がなければ俺は成人するより前にとっくに命を落としていただろうな」
「この間の戦もそちらで頂いた薬のおかげで死者を出さずに済んだ。感謝する」
「貴殿とこの国はそのまま医療の道を進まれるがいい。降りかかる火の粉は我らが払おう」
「…ありがとう、『ユースス兄さん』」

◇開花について
国組織民、年齢性別、関係性などは問いません。

その他の各種既知関係もお気軽にお声掛け頂ければと思います。所属はご自由にどうぞ。
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2019-10-01 16:53:04 +0000