【最命】シオン【従者】


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最期の命令を - illust/76186238 -
「知ってますか? あの時から、私は貴方様のものなんですよ」
「あなたが、わたしのせかいなんです」


⋆*シオン・スキエンティア[Sion Scientia]
従者[亜人]|24歳|女|156cm
一人称:私|二人称:キミ、貴方 (>王様)貴方様
その他:様付けもしくはさん付け

スキエンティアという生まれつき聴力が発達した亜人種族の出身。
元々少ない種族だったが、シオンは特に力が強く音だけでなくたまに他人の思考まで拾ってしまうことがあり、一族内でも煙たがられていた。
幼少期に集落が焼け落ちているため、同族はほとんど見かけない。
自分に手を差し伸べてくれた王のことを盲目的に信頼している。
仕えるようになってからは、側仕えの仕事をしつつ密偵じみたことをしたり、出来ることは幅広め。護衛や護身術程度なら戦闘も多少は。自分が傷つくことはあまり躊躇わない。

かつては精神状態が不安定なせいで余計に思考を拾ってしまっていたが、最近は安定していて殆ど無意識に、ということは無くなっている。自分の意思で出来なくはないがやりすぎると体調を崩したりする。
情報を集める時などは殆ど実際に聞こえている会話を拾ってくることが多い。

LIKE:海、静かな場所、本
DISLIKE:人混み、炎(どちらも好きではないだけで苦手ではない)

「どうか、お側に置いてください」
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とても素敵なご縁を頂きました[10.08]

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騎士国家・ルフスアーラ
グラディウス・アウルム・ルフスアーラ様(グーラ様)- illust/76898988 -
あの時見た燃える赤が、嫌いだった。
赤い色。燃える火の色。命が叫ぶ色。
ゆらゆらと揺らめいていたその炎は、わたしのちっぽけな人生の辛いことや苦しいことを、ほんの少しの嬉しいことを。ぜんぶ全部、黒い煤に変えてしまった。
くるしかった?つらかった?それともすこし、うれしかった?
……わからないけれど、虚しかった。自分がどうして此処に居るのかわからなくて。このままずっと虚しいまま、そうしてただひとりぼっちで時間がすぎるだけだとそう思っていたの。あの人に逢うまでは。
「…………だ、れ?」
どうなったっていいと思っていたわたしの前に現れたその人は、わたしが嫌いな赤い色を身に纏っていて。けれどどうしてだかその赤はわたしが嫌いで怖いと思った赤には見えなかった。もっと深くて煌めいていて見惚れるような赤い色に"ああ、こんなに綺麗なものがこの世界にはあるんだ"って、そう思って。なんだか世界も煌めくみたいで。そうやってずっと見ていたくなるような、そんな色だったの。
……だからなのかもしれない。差し伸べられた手を躊躇いながらも取ってしまったのは。その瞳を、笑った顔をもっと見ていたいと思ってしまったから。あの日までの私が死んでいたのだとしたなら、きっとあの日からやっと私は生きているのだと、そう思う。
あの赤い色は、きっとわたしの運命だった。

――それから十数年。
我ながらがむしゃらだったと思う。色んなことを知って、学んで。怪我をしたこともあれば、頭を悩ませたことだってあった。それでも忙しいのに楽しかったし大変でも頑張ろうと思えた。それは全部あの方がいてくれたからで、あの方のおかげで私はこうして生きて此処にいられる。あの日から、世界はこんなにも色鮮やかなままで。
並んでちょうど頭一つ分くらい違う背の高さに、追いついたようなまだまだなような、そんな気持ちになって。前よりも一緒にいる時間も増えて、けれどそれでもまだ足りなくて。
…………あのね、グーラ様。私はきちんと、貴方様のお役に立てていますか?
「あ、グーラ様!やっぱりここだったんですね」
「ふふ、昔よりもずっと聞き慣れましたから。グーラ様がどこにいたってちゃんと探してみせます」

ヒトは欲張りな生き物だなぁと、そう思う。だって私は今こんなに幸せなのに、もっとお傍に、なんて思ってしまって。願うならそう、貴方を見つけるのは私であればいい――だなんて、そんな事。ずっとできるはずなんて、ないのにね。
「今日はどちらに行かれるんです?ええと、ご一緒してもいいんですか……? 良かった、ふふ。楽しみです、とっても!」
きっといつか、終わりは来るのだと。そんなことはとうの昔に知っているんです。
それでも今の幸せを噛み締めていたくて、自分の進む針が止まればいいのになんて願ったりして。そんなことが出来るはずもないから気付かないふりをして。
そうして、少しずつ誤魔化しながら過ごしていくはずだった、のに。
……いつだって、終わりは唐突なもので。

「何だって聞きます。グーラ様が仰ることなら何だって。だからどうか、……どうか最後だなんて言わないで、ください」
ねぇグーラ様。こんなことを言っていたらまた叱られてしまうかもしれないけれど。
ほんとはね、どれだけ辛い目にあうよりも、死んでしまうことよりも、ただグーラ様のお傍にいられないほうが、ずっとずっと、怖いんですよ。
――――このまま終わってしまっても、いいくらいに。

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◇遅筆ですのでゆっくりのんびりお付き合いしていただけると嬉しいです。
お友達や既知関係などもお気軽にお声掛けください!

◇キャプション随時更新致します。[last 10.17]

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2019-09-23 15:07:01 +0000