【らせん神話】ナミル【2期】

濾紙
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※ 8/21 遺跡の国滅亡に伴い追記

こちらの企画様【illust/74389775】に2期子世代で参加させていただきます。

「見とれるのも無理はない。どうだい、特別にこの毛皮を撫でることを許そう」
「油断しないことだ。美しいものには…毒があるのだから」


ナミル/♂/Lv:19
所属:遺跡の国
一人称:僕
二人称:お前、呼び捨て

・ステータス
こうげき:4 ぼうぎょ:4 とくしゅ:6 すばやさ:9 合計:23(継続+3)

・家族
父親:バシール【illust/75526856】(荒野所属/2/3/4/1)
 「僕は身を飾るもの以外興味ない。だが、母さんを選んだ父さんの審美眼は確かだね」
母親:チェスナットさん【illust/75493662】(遺跡所属/2/1/1/6)
 「母さんの手腕は相変わらず鮮やかで惚れ惚れするよ。僕にも少し教えてくれないか?」
弟:ファイルーズくん【illust/76011032】(遺跡所属)
 「ファイ、お前の気に入りそうなものを見つけたんだ。可愛いコレクション達の一員にどうだい?」
 「まったくお前はよく出来た弟だよ。僕に並び立つのに相応しい」
 「どうやら一番の宝物を見つけたらしいじゃないか。お前が惚れたのだから、どんなに美しいか見ずともわかるさ。
  ……幸せにな」


荒野の国から来た収集家の父と、遺跡の国の盗賊の母をもつ青年。
彼にとっては自身こそ美術品。美しさを引き立てるため着飾って優雅に振る舞う。
身につけている装飾品は両親のコレクションから勝手に拝借したもの。
ゆるがぬ自信に満ちて生きてきたが、国を護るため戦いに備える周囲を目にして、父親の祖国が滅んだこともあり、容姿だけの自分に内心焦りを感じはじめている。

・婚姻について
国、種族、性別、年齢にこだわりはございません。
お返事はなるべく2日以内にさせていただきます。反応がない場合、お手数ですが再度お送りいただければ幸いです。

友人・既知関係についても募集しております。お気軽にお声がけ下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。

◆ 8/6 素敵なご縁をいただきました ◆
弱さも不安もあなたとなら アカリヒメさん【illust/76053885

遺跡の国の財宝の噂を聞いて来たという彼女は、キラキラ光るものが好きなのだと話した。

「コレクション?それなら僕の家族のものだろう。僕が身に付けてるこれもそうさ。…もっと見たいなら、ついてくるかい?」
目を輝かせてすごいすごいと誉める彼女は僕をいい気分にさせた。
「ふん、美しい装飾品は美しい僕が身につけてこそ。分かっているじゃないか」
「お前のネックレスのそれは…?ふうん、光るのか、洒落ているな。瞳の色と合っていてよく似合う」

また別の日には、すぐに泣いてしまうのだと、はらはらと溢れる涙を慌てたように拭っていた。
「別に。迷惑じゃない。お前が泣いたところで僕になんの影響も及ぼさない」
自分に自信がなくて、 僕に憧れる取り巻きのような存在。目をかけているというだけの存在。そのはずだった。

「た、戦うのか?お前が!?…そ、そうか……」
僕が傷つかないためなら戦うことを選ぶという。あの泣き虫なアカリヒメが。
なにもお前でなくても。戦うという選択じゃなくても。言いたかったが、どれも言葉にならなかった。
なんて強いのだろう。
彼女が急に遠くへ行ってしまったようだった。
その日からずっと考えた。滅んだという父の祖国の話を思い出しては、彼女がひとり戦い傷つくイメージが頭から離れなかった。
(僕に何ができる?僕は……)

「アカリヒメ、…聞いてほしい
僕はずっと戦うことを侮蔑してきたが、…違うんだ。僕は、本当は、僕自身と向き合うことを恐れていた。
飾り立てた上っ面だけで、僕そのものは何もできないかもしれないと、本当はわかっていたから。」

「…僕には、父から受け継いだ毒と母から受け継いだ身軽さがある。戦うための力が…あるはずなんだ、この身体には。
アカリヒメ、お前を守るなんて僕には言えない。でも、お前が傷ついたり、失うことになるなんて耐えられない。…汚れても傷ついてもいい、この毒牙を剥くと決めたんだ。
だから……僕のいない所で、ひとりで傷ついたり泣いたりしないでくれ。
これは命令じゃなく、…ただの、お願いだ」




こんなに必死に走ったのは初めてだ。
追いかけてくる灰を振り切って、ただ先を行く唯一の王の後を追う。
自慢の毛並みや装飾の輝きは見る影もない。
弟は逃げたはずだ。父は、母はどうなった。
戦うと決めたのに。まだ牙を剥いてもいないのに。
隣を共に走ってくれるアカリヒメを見る。
彼女だけは失わない。
何もできなくても、生きなければ。
生きていなければ意味がない。
僕達の戦う力は、勝つためではなく、生きるためにあるのだ。

砂と灰を越え、いのちは続く。

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2019-08-01 16:35:41 +0000