空が赤い。
戦う力とその意思を持った子ども達は、皆あの赤に向けて飛んでいった。
本来ならここを出るのは、奴隷として市場に出される時。それまでは決して出ることは出来ず、一度出ればもう二度と戻れないのがこのブロトの庭の筈だった。
けれど、今はその禁を破って門を開き、子ども達を自由にした。
どのみちこの戦いに敗れればカリダーデにも未来は無い。
今は何を置いても、あの鋼鉄城の主に勝つ為の戦力が必要だと判断した。
責任を問われ損失の補填を求められた時は、施設長である自分が負おう。
そして自分達も、門をくぐった。
施設の傍に【避難所】が現れたのだ。
子ども達を守らねば、生かさなければ。座して死を待つわけにはいかない。
「お母さん、私達死んじゃうの?」
「解らないわ。でも、生きるために頑張りましょう」
***
避難所のゲートが近くに開いた! illust/74202374
ということで、ブロトの庭は戦える子ども達を戦力として解放した後、
戦えない子ども達を連れて避難所に退避。魔力を持つ職員や子どもは門番さんに魔力を送ります。
ちなみにティルナ以外の2人の大人は職員として働いている彼女の実子、双子のユゥとピアです。
2019-04-14 14:31:45 +0000