犬が主人を向かえるように。
疲弊しながらも生還した、団長や仲間の姿に。
拠点から走り出す小さな影。
慌てて追いかける子供達の姿に。
旅団長、タンザは頬を緩める。
困惑や疲弊が見える新顔もいるようだが、ここに来れば新参も古参もなく。
等しく家族だといつも言う彼らしい優しい笑顔
「ぱぱたま!おかえりにゃん!」
タックルするように、驚異の跳躍でしっかりとよじ登ってくるカーレーンを抱き上げながら。頬ずりをして返す。
「泥んこだにゃんみんな、お手伝いするから、お背中流すにゃん」
「はは、カーレーンは、いい子に留守番してたのか?」
「もちろんだにゃん!」
自信満々、鼻息の荒い子猫に対し笑いながらちらりとアイギスを見ると。
柔らかく笑う。どうやら嘘ではないと確認すると腹にもう一人しがみつく影が。
「リックも、留守中、みんなを守ってくれてありがとうな。」
安堵と泣きそうな顔で見上げながら
強がるあたりが彼らしい。
「さて、ひとまずは風呂と飯だ!大人たちは今日くらいコッチのハメも外すか?」
ニヤリと悪い笑顔で手酌ジェスチャーに何人かのテンションが上がる
夜中、宴の席でカーレーンを膝に抱き、ノーザリアの王子とやらに会って決めることで合意した。
もし悪人ならばカーレーンを引き取ろうともかんがえていたが。
おつかいのお手伝いを報告するだけと言う話をわかっているのかわかっていないのか元気な子猫と。
今食卓を囲む家族たちの先行きの明るさをただただそれぞれが噛みしめるのだった。
※活動制限意図はありません。不都合、解釈違いはパラレルかスルーでお願いします
【お借りしました】編集中
タンザさん
名前だけ
リックくん
アイギスくん
2019-04-01 10:07:04 +0000