【ブロトの庭】
奴隷市場カリダーデの付属施設。
赤ん坊のうちに売られたり捨てられたりしてカリダーデに来た奴隷や、
そのままでは売り出すのに不都合がある幼い奴隷をまとめて世話している。
商品になる前の奴隷を扱う場所であるため、カリダーデの中でも機密の施設。
建物はごく一般的な富裕層の屋敷のような見た目で中庭もある。
しかし敷地には何重にも複雑な結界が張られており、許可された者で無ければ
何人たりとも出入り出来ず、そこに屋敷があることを知覚することすら出来ない。
◆ティルナ・ノーグ
ブロトの庭の施設長である女性。
施設に暮らすこども達をみな我が子のように慈しんで育てている。
何かを達成した子は惜しみなく褒め、遊ぶ時は一緒に楽しく遊び、
不調は心配しながらもしっかり対応し、叱る時にはきちんと叱る。
奴隷の運命から逃れられない子ども達に事実を隠しておらず、
愛される未来は必ずしもあるわけではないと早い段階で教えている。
不幸になる可能性の方が圧倒的に高い彼らにすぐに失われてしまう
幸せを注いでいることについて、却って残酷な仕打ちと後々恨まれることは
覚悟しており、いつかかつての「我が子」に殺されるかも知れないとも思っている。
ちなみに現在ブロトの庭で働いている数名の職員は全員彼女の実子。名前は上から長女エデン、次女アルカディア、双子の長男ユゥと三女ピア、次男で末っ子のエルシオン。全員成人。
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奴隷市場カリダーデ付属保育園の園長先生です。
この人に育てられた、現在育てられている、
などなど奴隷のキャラの背景などにご自由にご利用下さい。
雇い主 illust/73169025
もしかしたらお子さんを引き取っているかも知れない illust/73637397
***以下、経歴
元々はノーザリアの名も無き川に住んでいた水の精の一種で、
歌声には人を惹き付け魅了したり、人の心を宥め癒したりする力がある。
しかしティルナ本人が心穏やかで無ければ十分に力を発揮できないことから、
カリダーデに攫われ嘆き暮らしていた当初はまともに能力を発揮できず、
不良品扱いされていた。そんな時に何かと彼女を気にかけた世話係がいた。
歌で魅了されたわけでもないのに自分を助けてくれた男に彼女も惹かれはじめ、
やがて男が金を貯めて彼女を身請けした後、二人は夫婦となった。
二人は幸せに暮らしていたが、末の子が生まれてまもなく夫が他界した。
子ども達を養うため、彼女が選んだ仕事はかつて自分を捕らえた奴隷市場だった。
万が一にも我が子をかつての自分のように“商品”にされるわけにはいかないと
思ってのことだった。そこで彼女に与えられた仕事が、幼い奴隷の養育であった。
我が子を生かすために他人の子を食い物にする業の深さに苦しんだこともあったが、
やがて「ただの一度も愛を知らず玩弄されて生きていくだけの人生よりは、
儚い過去の思い出となっても愛された記憶があった方が良い」と考えを固め、
引き受けた子どものことは近くにいる間だけでも全力で愛し守ろうと決めた。
そんな母の支えになろうと思ったのか、今では子ども達までカリダーデで働いている。
業から抜け出せない家系。
2019-03-31 10:06:27 +0000