ウォーリアラットはその昔魔族に従い共にラスト大陸に渡ってきた獣人の一氏族である。
雄雌共に武芸を学ぶが、戦に出るのは雄のみ。齢十にして初陣となり、以降は生涯のほとんどを戦場で過ごす。生きて老年を迎える雄は稀であり、その為か彼らの一族は皆早婚である。
戦士たちは自らを主張する為に様々な色の外套を纏う風習がある(これは他種族から見ると個体の識別が難しい為だと言われている)が、赤色の外套を纏える者は族長とその右腕たる戦士長のみ。
多くの戦で魔王の配下として活躍したが、先のファイアランドとの大戦で魔族が敗北した折に族長『千切れ耳のグレン』をはじめとした多くの戦士が死亡。跡を引き継いだ戦士長が生き残った数人の戦士を率いて魔王の子エレバスの撤退を助けアンダーリアまで逃れた。
それから間を置かずして彼らの里が賊に襲われ、留守を守っていた者達に少なくない犠牲が出た。
この凶行をなした賊は敗走した魔王軍の残党であったという。
賊は後に討たれたが、新たに魔王となったエレバスは、これを聞いて王の目の行き届かなかった事を戦士長に詫び、彼らが生き残りの一族と共にアンダーリアの奥地に移り住めるよう取り図らった。
戦士の殆どを亡くし、一族全体が疲弊した彼らは大陸に渡ってより続く従軍の任を解かれ、静かに樹海の奥へ去って行った。
しばらくして、賢者の導きによりエルダーグランの大同盟が成った。
その報せは辺境へと移った戦鼠の一族の元にも届いた。
族長亡き後、一族の取りまとめ役となっていた戦士長は報せを聞いて、悩んだ末に一人戦場へ戻る事を決めた。
共にまとめ役を担っていた長老は彼を止めたが、
その目が死に場所を求める者の目でない事を理解すると、先代族長の剣を彼に渡した。
「剣と共に一族一の戦士として戦え。勝利し、必ずこの地へ戻ってくるのだ」
かくして彼は剣と共に里を発ち、黒梯騎士の一人となりて戦場を駆ける。
一族の名誉の為ではなく、魔王エレバスと新たな地に受け入れてくれた者達の恩義に報いる為、次代の子らが戦無き世に進む為。
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ここへ来て自キャラファンタジアあああ。もっと前に出しておくべきでした。せめて終了までに一族のちょっと詳しい話とかなんとかしときたかった・・・(漫画で描くには時間が足らんかった)。昔の話な上画像の鼠達は殆ど戦死してるわけですがまあ一人は生きて参加しているので最終戦タグで失礼を。
ウォーリアラットって現在このラスト大陸にこいつらしかいないのかというとそうではなく、よく知られているのがアルバートのいるエルダーグラン在住のラット達ってだけでもしかしたら、大陸渡って来てから分かれて他の二国で暮らしてるはぐれの同族もいるかもしれませんね。
■ウォーリアラットの戦士長アルバート【illust/72938275】見た目がこうなので分かりづらいですが結構いい歳なんです彼。
上の図の彼らは前大戦で殆どが戦死してます。
これで期間最後とかあれなのでまだ頑張る・・・もうちょい頑張・・りたい。
2019-03-30 17:28:28 +0000