エルダーグランの『“ハリウッド蛮勇” ワータイタンのナーヴェケン』(18.4メートル)と
『“高学歴マルチタイタン” キ・カワレー』(16.6メートル。かわいい)の2人の大巨人は、
先の戦場街道での暴れっぷり(novel/10711211)を評価されて決戦の地・クリフフォートに赴いていた。
前線に着くや否や、小さい人間も大きく見える魔族の秘術『ファズ・キルゥペ』をキメて辺り一帯を火の海に変えながら破壊と蹂躙の限りを尽くす2人。
しかし、彼らは戦力としてはまさしく圧倒的であるにも関わらず、
戦場を圧倒する時間はさほど長くは続かなかった。
「きゃっ♡」(足元を崩されて尻もちをつく。かわいい)
「両目を勢いよく突かれて、痛過ぎて見えなあああい!!!!!!」
一陣の風と共に巨大な鳥に乗った戦士が駆け付け、
瞬く間に大巨人2人の行動を制してみせたのだ。
その洗練された動きを見るに、巨影殺しだろうか。
ファイアランドの軍勢には彼の名を知る者はいなかったが――。
「負けの許されない戦いではあるが…」
「出来るか出来ないかではない。それが五国の命なら…全力で応えるのみ!」
誰とも知れぬはずの男の言葉は不思議と軍勢の士気を高め、
その戦いぶりと共に戦況の立て直しに一役買ったのだった。
2019-03-27 18:17:37 +0000