「イメチェンというやつですかな」
甲板で仲間と風に当たっていたところへやってきた一角の巨人に声をかける。
どういった心境の変化があったのか分からないが顔を晒すのを厭うていた彼が、ヴェールを外して過ごすようになったのはつい最近の事だ。理由が気にはなるが以前素顔に対する話題はかなりデリケートなものであったからして、深くは聞かないつもりでいた。
「そのようなものだ」
先程の発言が、己の顔の事を言っているのだと分かっただろう彼は、しかしなんでもない風にそう答えた。
いつも通り尊大な口調ではあるものの、響きが幾分か柔らかくなったように感じておや、と目を丸くする。傍らの翼人と光神の使徒も同様に感じたようで若干きょとんとした顔をしている。
「なんだ?」
つい、まじまじと見てしまっていたようで巨人が訝し気に問うてくる。
「いえいえ、お顔を見て話ができるのを嬉しく思いまして」
そう返すと、彼は口をへの字に曲げて居心地悪げに他所を向いた。
と、不意にその目が鋭さを帯び、口元に狂暴な笑みが浮かぶ。
「見えたぞ」
その声に皆が前を向く。
艦の前方、進軍する灰青の軍団を見とめ目を細める。
ノーザリア。南征将軍レイオンの軍勢だ。
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上のはなんの事はない戦闘前の小話キャプションです。
2枚目はおまけ小ネタです。前章から引き続きTシャツネタ引っ張るとは思いませなんだ・・・。
■お借りしました↓
シャハダさん【illust/73771458】お顔みて話できるのが嬉しいというのは言っておきたかったのです。
ソラウギさん【illust/72938317】
グリューウルムさん【illust/72954134】
ギデオン様応援T【illust/73777454】
■ネズミ剣士アルバート【illust/72938275】
■作品内の展開はキャラの行動などを制限するものではありません。不都合などありましたらパラレル&スルーでお願いいたします。その他問題がありましたら連絡を下さい。
うおああああお顔の模様忘・・・っすみません修正いたしました・・・!
2019-03-21 19:08:35 +0000