グレイベアでの戦いを終えた宿営地で、少し前に会った樹人を見かけた。
あの後、広がった乱戦の勢いに呑まれてしまってそれきりかと思われたが、大きな怪我もなさそうなのに一安心。
うとうととしている様子の彼に声をかけ、屋内へ引き入れて矢傷の手当をした。
手当といっても人に施すようなものでなく、あの場でできた事といえば樹木の枝折れに使う薬を塗るといった程度だが。
手当や、その後食事を摂りながら、短い時間で色々な事を話した。
互いの故郷の事、樹人も加護を受けているという王の事…。
価値観の違いはともかく、彼の態度は無邪気な少年のようで、どこか懐かしさを覚える。
メルティヨルの子と接するのは初めてだったが、他の樹人も同じようなのだろうか?
自分にはまだ知らない事が多い。この戦が無事に終われば、もっと広く見識を深めるのも良いのかもしれない。
聞けば彼も母樹となるべく、新たな土地を求めているらしい。
霞ケ森のはずれにある、霧の薄い森を提案しておいた。
互いの身、また我らの地が未来まで守られるよう、祈って次の戦地へ向かう。
――――――
決戦日にインターバル時点のお話・・・など・・・
こちら(illust/73484880)でシュラカンパさんに刺さってた矢の手当をさせて頂いてます。
このくらいの傷すぐ塞がるかもですが…!その場合はエトスに押し切られたかパラレル世界の出来事と…いうことでひとつ…!
■お借りしました
樹人のシュラカンパ(illust/72957564)
■エトス(illust/73112447)
2019-03-17 11:26:38 +0000