「そういえば、お前さんまだ野宿やってんのか?」
「うん。危ない時はすぐに裏返っちゃうから平気だし」
「なあ、お前さんうちに来ねえか? おもてなしとはいかねえが、寝る場所くらいは作るぜ」
「それは対価?」
「そうじゃねえって……」
「うーん……でもオイラ、そういうものだから。対価じゃないと、どう受け取ればいいのかわかんない」
「そういうもの、ねぇ。そいつは難儀なこった」
「ええと……寝床とホームの設定場所なら、オイラ、それを対価として貰える、と思う」
「ん? おお!そうかそうか。それならそうしろ」
「わかった。ええと、『ありがとう』」
彼がなぜ嬉しそうに大笑いするのか、オイラにはよくわからなかった。
ただ、オイラの頭に乗せられた手は、とっても大きくてあったかかったんだ。
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ギルマスから許可を頂いたので、正式にゲーベは居候として旅団【猪風堂々】のお世話になります。
ルジアさん快諾してくださりありがとうございました。
居候としてエルダーグランの勢力に属していますが、ゲーベは「そういうふうに作られた魔法生物」なので、契約さえしていれば他国でも敵対組織でも、預かり屋として公平な商売をいたします。
お借りいたしました。
タンザ団長 illust/73043569
旅団【猪風堂々】 illust/73043846
2019-03-02 15:00:34 +0000