転移魔法しか使えないエルダーグランの生物学者が、アンダーリアの乱で鹵獲したファイアランドの機械兵器を元に遊び半分で作った人工生命
転移魔法を駆使し敵陣偵察をしていたが、見た事もない機械の数々に興味を持ち、これを強奪して戦線離脱。戦の終わった月光の樹海で兵士の亡骸を集め、増強し、遠き地の研究室から持ってきた生体と共に機械に融合。なんとかこれに命を宿す事に成功する。「後ろの幼虫がカイコガっぽいし頭とかいっぱいついてるから」という理由で「おかいこ㌠」と名付ける。
ただ、機械慣れしていない彼に取って生体部品以外は蛇足でしかなかったらしく、昏睡状態のまま全く活動を始めようとしない。彼は臓器の足りないこの試作品に思い付く限りのホルモン剤を打ったが全く効果が出ない。餓死するのを傍観する訳にも行かず、実験室から失敗作の奇形モンスターを持ってきた所、突然目覚め狂った様にその腐肉にむしゃぶりついた!しかし食べ終わるとまた活動を停止してしまう。
せっかくだから元気に活動してほしいと思った彼は、考え抜いた挙げ句「目の前に餌をぶら下げればよいのでは!」という安易な発想に至り、頭部の前に新たな奇形生物をぶら下げた。再び目覚めるおかいこ㌠。角度的に餌に手も届かない。追えば追うほど逃げていく餌に、数mに増強された6本の豪腕の回転は加速していく。
あっという間に取り残され、また一人になってしまった生物学者。
「ん〜、やっぱキカイって難しいんだねぇ…まぁ元気になってくれてヨカッタヨカッタ!」
「あ、そういえばあっちの方向って次の戦場になるんだっけ、、、?がんばってこいよ〜〜」
もう見えなくなった我が子に手を振る生物学者は満面の笑みを浮かべる。
目に入る有象無象を喰らい尽くしながら月光の樹海を抜け、南東へ疾走するおかいこ㌠。先の戦の戦死者は意味もなく吐き出される煤煙となった。
ホースヒル陥落の準備をするファイアランド軍、、、
紅い月の夜、その背後で、狂った命が雄叫びを上げる。
ーファイアランド軍にターゲットする訳でなく、前方方向にいて喰えそうならなんでも襲います。接合部弱いのでダメージを与えると芋虫が分離して2体で襲ってきます。もし気に入った方がいらっしゃれば借用大歓迎です!適当にぶっ倒してあげてくださいー
2019-02-19 17:35:13 +0000