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~それは2年前~
ヌゥ族(illust/72965557)の出の魔法戦士。
姉のヴィンヌゥ(享年10歳)が"最後の旅"にて亡くなった時、弟のカルヌゥは8歳であった。
ヴィンヌゥの面影を求め続けた少年は、姉の好物だったファイアハーブを口にする。
甘党の彼には耐えがたい、とてつもない刺激、いや痛みと言って差し支えない衝撃が口内を駆け巡った。
そしてその衝撃から落ち着きを取り戻した時には、その姿は記憶の中の姉と同じものになっていた――…
~またある日の午後~
夕日の鮮やかな赤より紅い人を見た。
噂には聞いていたが、あれが―…『紅き鋼のイザベラ』(illust/73212843)
人込みの彼方へと消えゆくまで一時たりとも目を離すことができなかった。
衝撃だった。
かつての姉に…すこし、似ていると思った。
それから僕は、イザベラの噂を聞くたびに心が躍る日々を送る事になった。
~きたるべき日~
それは、開戦を示す鐘の音だった。
それと同時に今立っている場所がどこかわからなくなるような、深いまどろみに襲われる。
幽かに響く声は、小さく、だがハッキリと僕の耳に届いた―…
『黒い夢は、最期の旅に出るだろう。もっとも大きな夢が歩き出す
それが旅の始まりである。
我らよ、天地の願い宿し、星抱く黒き夜空たちよ
いこう』
それは、僕に、"僕たち"に終わりを告げる声だった。
姉に話には聞いて居たが、不思議なものだった。漠然と、だが確信めいた感情に襲われる。
僕は、ここで終わるのだ、と。
そして唐突な不安に襲われた。
僕は姉を忘れることなどなかった
だけど、"僕"が消えた時
一体誰が僕を覚えていてくれるのだろう――…
そんな時、宿の窓から差し込む夕日が僕の頬を照らす。
そして思い出した…あの鮮烈な"紅"を。
僕はそれからこの紅を身に着け戦場を巡る事にした。
僕の命には意味があったんだと思えるように。
僕の命を誰かに覚えていてもらえるように――…。
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■ヴィンヌゥ&カルヌゥ
ファイアハーブ(illust/73139371)を食べると女体に、パナシー(illust/73139353)を食べると男体になる特性を持つ。
なぜか弟はその性質を知らなかったが、姉が究極に辛党で弟が究極に甘党だったからという事にしておいてください。
ファイアハーブ:女体、炎を中心とした攻撃魔法を好み好戦的。
戦場に辻斬りのノリで魔法をぶっ放してくる厄介者。
口調はオラオラ系。かかってこいやぁ!とか裂けた高笑いを浮かべながら襲い掛かる。
カルヌゥの記憶する姉の口調、思考回路で動きます。
ほぼ二重人格。本質的にはカルヌゥである事に変わりありません。
パナシー :男体、魔法は治癒オンリー。(https://twitter.com/kabady/status/1097201177039523840)
男女共に誰かの記憶に残りたいという思いからきている言動だが、
こちらは人を助ける事にそれが全力で向くタイプ。
口調は、僕、だよね。わかるよ。等、柔和な印象。
姉の姿を模しているというより、女体になった時に兄弟なのもあって姉に似ていた、というだけです。
姉は似たような感じですがロングヘアでした。
■戦いの心得を教えてくれた同じ紅い鎧の女性:一角のダキア(illust/73231696)
※これでも10歳です。発育が…何か知らんが良かったんだ…(ただの趣味
■フリー素材です。
このキャラに関しては種族上企画終了と同時に死亡が確定していますので
彼の事を覚えて居てくれる事を条件に、殺したい人など居ましたらご自由に。
2019-02-17 13:03:18 +0000