「P-HI型2001号、個体通称はピィと登録されています。以前、型番が長いと苦情が出まして」
「顔ですか。こういう顔をデフォルトとして作られているもので。すいません、楽しいとか嬉しいとか可笑しいとかは、まだよくわからず」
「はがね人……ああ、いえ、失礼しました。何でもありません」
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名前:ピィ(P-HI型2001号)
(型番は心臓部に記載されている。ややこしいのであまり呼ばれることはないようだ)
身長:160cm程度
髪:亜麻色/目:紫色
種族:自動人形(オートマタ)
(古代文明によって作られたもののようだが、本人にも記憶・記録がないため詳細は不明)
一人称:私(わたくし)/二人称:貴殿、○○様(基本尊敬語、尊称を用いる)
チエさんの呼び方:提督
◆
赤海師団ノイエヴェルト【illust/72938777】に籍を置かせていただきます。宜しくお願い致します。
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海賊時代、襲った船が隠し持っていた樽の中に詰め込まれていた自動人形。
しかしその船の乗組員はおろか、起動したピィ自身でさえも「いつ」「誰に」「何を目的として」造られたのかは知らず、わかったのはどうも密輸された古代文明の遺物らしいという触れ込みのみだった。
結局なんやかんやあって海賊の一員となり、チエさん【illust/72938562】を主人と登録して現在に至るまで一緒に行動している。
体内の魔術回路が一部破損しているため魔術は強化や自己修復、目からビーム程度と限られているが、基礎膂力はかなり高くもっぱら三叉槍を得物とした物理攻撃を得意とする。ちなみに槍は多節棍にもなるすぐれもの。
性格は従順で仲間であれば誰の言うこともよく聞くが、チエさん、あるいはノイエヴェルトの利にならないと判断すると苦言を呈することもなくはない。
基本常に薄笑いを浮かべているが、造られた当初よりそれを「デフォルト」として登録されているだけのようで、稼働してから十余年経った今でもやや受け答えは無機質。
ただし、はがね人と相対した時だけは悲しみ・痛み・苦悩・あるいはそのどれでもないような複雑な表情をすることがある。
自分が「何」を材料として造られたのか、彼女自身薄々察しているようだ。
※手足の一本二本程度なら修復が可能なので、欠損程度の重傷はOKです。血液がないので血は出ません。
心臓部の破壊(=死亡展開)は今のところご遠慮願います。
兄【illust/73563459】
◆◆◆(追記:2019/05/02)
【アフター】
終戦すぐに休暇申請を提出し、戦前より定期的に利用していた魔工技師の下で修繕に入る。
その際、本人の希望の元素材まで含めた全面的な改装を実施。三日後に帰還。
終戦後は、変わらず師団に籍を置き提督と仲間への献身を続けた。
提督の退役と同時に彼女もまた一線を退き、
その後。
愛した人々を見送るのもひと段落したころ、
ある穏やかな昼に眠るように稼働を停止した。
心臓部の耐用年数を大幅に超えていたため、再修復は不可能と判断。
幾ばくかの遺品を除き、機体は本人の遺志の元、海へと還された。
なお、兄とは終戦から間もなく和解し文で近況を送り合うように。
度々顔を合わせることもあったようだが生涯仲は悪かった。
チエ提督曰く、「喧嘩するほど仲がいいっちゅうこっちゃ」との言。
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「壊れるまでは。呼ばれなくなるまでは、どうかお傍に」
「――叶うなら、いつかもう一度、穏やかな海で」
参加企画:PixivFantasiaLS【illust/72934234】
ロゴお借りしました【illust/72944877】
2019-02-03 15:53:09 +0000