「お爺さん、送ってくれてありがとう。森で迷子になるなんて、初めて。まさか夜になっちゃうなんて。家まであとどれくらいかな?そんなに、遠くは無いはずだけど。なんだか、灯りも無いのに、お爺さんと歩く場所だけ明るい気がするね。…あのねお祖母ちゃんが、お爺さんと話したり目を合わせちゃいけないって、言ってたけど、私はそんな、意地悪しないよ、だからお爺さんも、帽子で顔を、隠さなくたっていいんだよ。あっそうだ、実は、自分ね、絵描くの得意なんだ。お礼に、お爺さんの似顔絵描いてあげる。大丈夫だよ、恥ずかしがらなくたって、優しい人は、みんなよい絵になるんだよ、だから、ほら、笑って笑って……」
2019-01-20 04:58:23 +0000