日本国有鉄道→西日本旅客鉄道413系・東日本旅客鉄道/九州旅客鉄道717系:
1986年に急行型電車451・453・471・473系を改造して誕生した近郊型電車。
地方線区におけるフリークエントサービスの提供と混雑緩和を目的に、
車体関係は先に登場していた417・713系とほぼ同等のものとしたが、
冒頭でも述べたとおり実態は急行型電車の改造車である。
これは当時の国鉄の財政事情ゆえのもので、新造費用を抑えるための策であった。
交直両用の413系は北陸本線に投入され、金沢運転所(現・JR西日本金沢総合車両所)に配置されて
主に富山・金沢地区で運用された。3連11本だが、このうちの2本はクハ455形700番台(475・457系。illust/66404424)を組み込んだ編成であるため
413系は31両にとどまっている。種車は471・473系。
717系は交流専用で、仙台運転所(現・JR東日本仙台車両センター)配置の50Hz用が0・100番台で3両編成10本。種車は451・453系。
一方の南九州地区用で大分電車区(現・JR九州大分車両センター)および鹿児島運転所(現・JR九州鹿児島車両センター)配置の200番台は2両編成で60Hz用。国鉄時代に4編成が、JR九州発足後に3編成が改造された。
0・100番台とは電源周波数が違うほか、200番台は温暖地向けとなっているのが相違点だ。種車は475系である。
717系の変わり種はモハ474・475形を先頭車化改造したうえで3ドア化を実施した900番台で、
こちらもJR九州となってからの改造。717系にあって唯一の3ドア車であり、また、急行型の面影を残す唯一の車輌といえる。
JR化後はJR東日本とJR九州に717系が、JR西日本に413系が継承されたが、
JR東日本の717系0・100番台はE721系の投入により2008年までに全廃。
JR九州の717系200・900番台も817系の投入で2014年までに全廃された。
JR西日本に残った413系も七尾線向けに残存した編成を除きあいの風とやま鉄道(あい鉄)に譲渡。
ただし所属はJR西日本金沢総合車両所で変化はない。
2018-12-01 13:14:40 +0000