【ハナムケ】アルペストリス【4期】


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・朽ち行く世界にハナムケを【illust/67637283
・前期【illust/70713539】(110pt)より続投です。

アルペストリス(アリー)
・所属国:レフコニア
・所有ポイント:150pt (前期110pt + 継続30pt + イベント10pt/リョウジ =150pt)
・性別:女性
・年齢:56

父:エリシオ【 illust/69635919 】(エステロント/70pt)
母:ポリア【 illust/69554779 】(レフコニア/70pt)
妹:リリウス【 illust/70823727 】(レフコニア/110pt)
「懐かしいわね、私あなたが妹になったってきいてからしばらく、旅先で女物ばっかり目に入っちゃって…
これはリリーの髪の色に映えるわ!なんて、ずっと物色してたりしたの。
ふふ、あの頃のあなたもかわいかったけど、今のあなたはもっとずっとキレイだわ、リリー」


・ラパンネルジュと白の一族である父、青血のスフィンクス種と魔法使いの血をひく
母との間に産まれた娘。すっかり放浪癖が身につき、実家には帰っているものの
世情や呪いもあいまって使命感のような強迫観念を抱えて旅を続けている。
血筋的に相性のよかった魔法を友人たちの力を借り氷雪を操り魔物に対応。
青や白く光る精霊をつれ、青血の氷菓子を与えたり灯り代わりに精霊を貸し出すなどしている。

・12/22 素敵なご縁を結んで頂きました。有難うございます!
❤ひたむきな信念で闇を吹き飛ばし、星のような導となってくださる方
 ノエルフリード=ヘイズさん 【 illust/71573382
夜の帳が世界を支配して、しばらく経つ。
26の頃、少なからず輝かしい夢や希望を求め、そしてそれが見つかると確信めいた気持ちで歩いた世界。
今、それは蝕まれ沈みかけてしまっている。
それでも旅を止めきらずに、苦手だった戦う術さえ身に付けてまで続けている。
…目的こそ、今でも変わってはいないのだ。夢、解呪、妹の喜ぶ顔。
ただそれは、家族に心配をかけてまで続けるべきことなのか。そう思い、度々帰る。手土産を携えて。
パパやあの子の笑顔が見れると、口元がほころぶ。だが3,4日もするうち、体は外の世界へ向く。
成し遂げなければならない何かがある気がして、どうにも落ち着かない。
結局そうして、30年という月日が流れてしまった。

そんな思考をぐるぐるとかき混ぜ歩いていたら、声をかけられた。
いつものように氷菓子か灯りが欲しいのだろうと振り向くと、声の主が少年だった事に気づく。
先程までの自分を取り繕うように、体を屈め目線を合わせ、矢継ぎ早に言葉を繰り出す。

「あら…こんにちは!氷菓子が欲しいの?それとも灯りがご入用?
ご両親とはぐれてしまったのなら、私の背に乗れば高いところから一緒に探してあげられるわ。
この子達にも頼んでみるから、きっとすぐに見つかるはず!ねえボク、名前は?」

彼…ノエルフリードは落ち着いた様子で声をかけてくれた理由と、自身の性質を説明してくれた。
私も、見た目と年齢は乖離している。
それでほんの少し嫌な思いをすることもあったのに同じことをしているのだから目も当てられない。
無礼を詫びると彼も慣れた様子で、気を遣わせないよう言葉をかけてくれた。
声をかけられた理由は、精霊と話す姿が珍しかったから。家族や親戚以外ではなかなか通じない、
だが自分たちに密接に関係している話題に意気投合しないわけがなかった。
雑談も交えながら盛り上がり、程々の所で別れた。
私からすれば随分若いのに礼儀正しくひたむきで、しっかりした子だ。
…それに彼が力強く、明確に言葉にする旅の目的は、今の私には太陽のように眩しく感じられた。

あれからノエルとは度々顔を合わせている。約束をしているわけではないのだが、彼の「素体」に
青い光を纏う友人たちは興味津々のようで近くまで来ているとお互いなんとなく辿りあってしまっている。

そしてまた、偶然に再会を果たす。しかし、疲労の色が滲む表情の彼は初めてだ。体調でも優れないのかと
駆け寄って尋ねれば、長い間迷子になっていたらしい。
…超自然的な存在の、こちら側ではない、彼らの世界で。
聞けば頻度も期間も、決して楽観視できるようなものではなく、
前触れもなく彼が戻れなくなってしまったらどうしようと、心配になってしまった。
というのも、少なからず彼との偶然の再会が楽しみの1つになっていたのだ。
どうすれば…と考えてすぐ、答えは出た。

「…ねえ、ノエルさん。差し出がましいかもしれないけれど、私を旅に同行させてくれない?
あなたがあちらに迷い込まないよう、迷い込んでしまっても大丈夫なよう彼ら…私の友人にも
お願いすれば、今までのようにひどい事にはならないと思う。
それに、あちらでの道筋がわかれば調査も出来るかも…あっあと移動力に自信があるわ!
ねっ、お願い。私、その、心配だし…あなたの夢も、応援したいの。」

二人で行く旅路は、新鮮で楽しかった。呪いの手がかりのため、代々妖精学者の拠点に案内してくれたり、
母国に花畑を作れるような構想を一緒に考えてくれたり…この旅は私にも十分なほどの恩恵がある。
それに話し相手がいるというのは退屈しない。
彼の学者としての観点が、自分の知らない世界を見せてくれるのもある。
ささやかでも新たな発見があれば、嬉しそうな、誇らしそうな表情をする彼を見ていると、
彼の見る世界を知りたくなって勉強まで始めたのは、我ながら単純だ。
真っ直ぐな言葉とそれに決して見劣りしない行動には、それだけの力があるのだろう。

「最近、なんとなくだけれどノエルさんのおっしゃる事、理解できてきているような気がするの…、
ふふ、理解るって楽しいのね。世界が開けた気分!それに、まだまだ開けられる扉があるんだわ。
そう考えるとすごくワクワクして…こんなに真っ暗なのに、色鮮やかに見えるの。
ノエルさんのおかげね、ありがとう。」

少しずつだけれど、彼のおかげで、出口が見えた気がした。


・なにかありましたらご連絡ください。キャプションは随時編集致します。

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2018-11-06 15:24:21 +0000