「ここらの裏道ならあっちに任しときなさい!」
元気よくそう宣言して駆け出した。
“マー”と名乗ったそいつはどうやら遊びたい盛りなようで、「彼を疲れさせ宝玉を奪い返すのが僕らの目的なのだ」とコムギは言う。
ちろり、と振り返り後ろをついてくるコムギにとりあえず一安心。
しかしやはりどこか悲しげで、先程あんなにもポロポロと涙を流したことも気になる。
「ゆーや」
ぽそりと、でも確実にコムギに聞こえる声の大きさで、彼のレトナであろう名前を呟くと案の定勢いよく顔をあげた。
そんなにあいつがすき?
嫌われちゃったかもしれないのに?
おまぁさんも傷つけられたんだろ?
もんもんもんもん。
頭の中で煙が上がる。
分かってるんだ、どこかおかしいこと。
だってずっと見てきたんだもん、何か変だよ。
悔しいし、にわかに信じられないけど、
おまぁさんはあいつのことがだいすきだし、
あいつだっておまぁさんと楽しそうに笑ってた。
でも、じゃあ、あっちはどうしたらいい?
おまぁさんになんて声をかけたらいい?
あっちたちの意思は間違ってる?
わからない、わからない。
だから
「おひさまが昇る頃にはきっとぜんぶ解決するよ」
こんな当たり障りないことしか言えなくて、ごめんね。
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【illust/70762554】を受けて!
✔︎100マスパズル末尾ID☞27
◎お借りしました
コムギくん【illust/70525274】
にこ【illust/69330332】
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問題などありましたら連絡くださると嬉しいです。
2018-09-24 01:02:43 +0000