◆企画元様【illust/67637283】◆
前期より継続して、白の国で参加させていただきます。
◇ヴィ・ツェツェグ・アルトゥ 所属国:レフコニア pt:120(親pt:70+30+20) 26歳 男性 183㎝ ブルゲド族のハンター◇
父:ヴィ・キルシェさん【illust/69496201】
「弓の腕は上がったが、まだまだ剣の腕や獣化の脚力など遠く及ばん。父は祖父にも同じことを感じていたそうだが……乗り越えるには大きすぎる山だよ、父親というものは」
母:トゥルルトゥ・アルトゥ(pt 70)【illust/69540592】
「もういい年なのだから年相応に落ち着いてほしいものだが、自由気ままが服を着たようなひとだからな。父のような人でなければあのひとの相手は務まらん。尊敬する」
凛とした佇まいが麗しい妹:ヴィ・ファルケさん【illust/70494413】
「ファルケ、また腕を上げたな。それに年を経るごとにどんどん美しくなっていく。ブルネットの髪がレフコニアの雪の中でひと際輝いているぞ。はは、照れるな照れるな、可愛い奴だな」
◇素敵なご縁を頂きました◇
レフコニアの運命の女神、クェイルさん【illust/70535311】
「これは絶体絶命の窮地と言っても過言ではないな」
眼前に迫る魔物の群れに思わず独りごちる。既に1体は屠ったが、手負いの身体で切り抜けられるような状況でないことは明らかだ。万全な状態であれば退避も可能だろうが、既に右肩は上がらず、溢れた血が地面を濡らしていた。
まさか魔物どもに群れる種があるとは予想外だった。最低限の矢数で狩りに出たのが裏目に出たか。まぁ何にせよ後悔先に立たず。
どうせなら美女の膝の上か妹に看取られて死にたかったと覚悟を決めて短刀を抜いた時――彼女と出会った。
「いや、まさか魔物を眠らせてしまうとは驚いた」
傷の手当をするため連れて行かれた先は、雪獣の村というらしい。傷口に薬を塗り、慣れた手つきで包帯を巻きつけているうら若き乙女が、まさかそのような力を秘めているとは。
一度は死を覚悟した。そんな一人の男の元に突然現れ、魔物を眠らせるなどという芸当を見せた上に怪我の手当から手料理まで馳走してくれる、見目麗しい乙女が一人。出来すぎた物語のようだ。あまりに出来すぎているから、男が乙女に出会ったことを運命だと信じるのも無理のないことだと思うのだ。
「かたじけない。貴女の名をお教え願えるだろうか。
……どうぞ、この花を君へ。クェイル、貴女はおれの女神だ、運命の人よ」
懐に忍ばせていた花を差し出す。面食らったような顔をした彼女は、花こそ受け取ってくれたものの、しかしておれの言葉は軽く受け流されてしまった。
まぁいい。都合の良いことに、おれの狩場とこの村はそう遠くない。運命を簡単に手放せるほど、諦めのいい男ではないことを、彼女に証明しなくてはな。
あれ以来、何かにつけて雪獣の村へ行っては花を贈り、甘い言葉を囁いてみるものの、暖簾に腕押し糠に釘、サラリふわりと躱され続けていささか男としての自分に心許ないものを感じるようになってきた。
彼女の弟妹はブルゲドについての話に楽し気に耳を傾けてくれているが(彼女の祖は鳥の姿をした一族であり、祖父によれば我が一族と交流があったのだとか。ほら、やはり運命だろう?)、兄君からは時折……背筋がヒヤリとする視線を投げかけられている気がするのは、たぶん、きっと、気のせいではないだろう。おれにも目に入れても痛くないくらい可愛い妹がいるので、気持ちは痛いほど分かります義兄上様。
だが、たびたび訪れても迷惑がらずに傷の具合を確認してくれたり、手料理を振舞ってくれたり、嫌われてはいないだろうと思うのだが。やはり、軟派な男の言葉に実があるとは、なかなか思ってはくれないものなのだろうな。そういう賢いところがまた堪らないのだけれど。
「クェイル、無事か!?」
初めて彼女と出会った場所。おれが魔物に襲われたまさにその場所で、今度は彼女が襲われていて。
魔物の群れから何とか逃れることは出来たが、心の臓が冷えるような思いを止められなかった。冷や汗が体中から吹き出し、手の震えを抑えることもできない。
どうしたのですか、と只ならぬ様子のおれを見て心配そうに顔を覗き込む彼女を、たまらず強く抱きしめる。
「貴女を、失うかと思った。ハハ、情けないことに想像だけでこんなにも……震えが止まらない。
―済まないが、もう少しだけこのままで居させてはもらえないだろうか。貴女がここにいることを身体が理解するまで」
抱きしめる力を少し緩めると、顔を上げたクェイルと視線が絡み合う。
どうやら、ここにきてようやっと心底おれが彼女に惚れていることに気が付いてもらえたようだ。
否、気付かされたのはおれの方か。
「もはやこのツェツェグ、貴女無しでは居られない凡夫となった。
貴女に関してだけは、おれの言葉に嘘はないよ、クェイル」
我が運命の女神が振り向いてくれるまで、いつまででも花を贈ろう。甘い言葉を囁き続けよう。
貴女が根負けするのが先か、おれが老いて死ぬのが先か。
自惚れでないのなら、この勝負はそう遠くない未来に、おれが勝つような予感がしている。
ヴィ・キルシェとトゥルルトゥの間に生まれた男児。母の跡を継ぎ、ブルゲド族の族長となっている。
両親の血を受け継いだため狩りの腕は良いが、母方の祖父のダメ男ナンパ遺伝子まで確実に継いだため、父方の硬派な風貌と口調に軟派な中身という残念な仕上がりとなっている。
とりあえず女性には花を捧げてナンパした挙句にご飯を強請るはた迷惑な冬山の妖怪。
◆スキル◆
「獣筋」
見た目以上の筋力、持久力、瞬発力を所持。
「獣化」
ヒトと狼の姿を持ち大地を駆ける。
「猿号擁柱」
百発百中の弓の一撃。
「この花を君に」
美しいひと、どうぞこの花を受け取ってはくれまいか。
今期もどうぞよろしくお願いいたします。
不備等ございましたら、お手数ですがご連絡をお願い致します。
2018-08-31 15:04:21 +0000