【ハナムケ】滔々天【2期】

蒼幻しいか
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最終更新日:2018/09/16 ※詳細追記しました
■企画:朽ちゆく世界にハナムケをillust/67637283

名前:滔々天(タォタォティエン) トーテン・ルナール
年齢:27 / 性別:中性 / 種族:花風龍
一人称:私 / 二人称:お前
口調:強い口調で歯に衣着せぬ物言いをする。他人を突き放すような言い方をするが……

所属:フェール・イール
ポイント:70pt(前期30+継続30+イベント10)

父:愛憐々(illust/69079172)30pt ※故人
母:花風龍の女性

■8/28素敵なご縁を頂きました!ヾ(*´∀`*)ノ
エステロント在住、明るい未来そのもののような少年、カソナードさん(illust/70202649

不意に視線を感じて振り返った先に「その子」は、いた。
まだ幼さの残る顔立ちに華奢な身体、しかし子どもというには少し違う気もする。
この子もまた、この災害で親を亡くしたのだろうか。そう考えているうちに、声をかけられた。

「あ、あぁ……なんだ、お前も助けに来た側だったのか。私に関わるのはやめておけ。どう見えていようが、私は関わらない方がいい大人の類だ」
「まだいたのか。私に関わるのは……名前?それを聞けば満足か?滔々天、ではな。もう私に関わるな」

「……お前、いったいいくつだ?その歳なら聞き分けのない子どもではないだろう。私に関わるなと言っている。私は、お前のような者と関わってはならない大人なんだ」

「なっ……!?お前…!!…う、こいつらを風に巻き込むわけには……わかった、わかったから。何の用だ、カソナード」

どれだけ突っぱねても、その子はあきらめなかった。
冷たく突き放しても、向けられる笑顔は変わらない。何度も、何度も。

「戦うばかりが力ではない。お前はお前なりに力になろうとしているのだろう。その姿勢だけで十分、お前は若いのだから成果は後からついてくるだろう。それから、私に笑顔は期待するな。笑った覚えなどないし……」

「なぜ、私なんだ。お前になら他にも良いひとぐらいいるだろう。私は日陰者だ、お前とは……お前の相手として相応しくない。気持ちだけは受け取ってやる、だから」

諦めろ、と。
喉まで出かかった言葉を、私は伝えることができなかった。いつの間にか身体を隠す羽織りを手放せなくなっていた。
虚勢を張っていたのは言葉のみ。気持ちではどうしようもなくその子…彼に惹かれていた。
彼のようになりたかった、誰かを笑顔にできるひとに。辛い体験をした分、優しくなれるひとになりたかった。
もし、彼とともに歩めたなら……

「……お前には敵わないな、わかったよ。気づいていたか、私の身体が変化しつつあること。私の家系にかけられた呪いは、中性で生まれ、好いた相手の性別に合わせて自分の性別が決まるものなんだ。1度だけ……。つまり、そういうこと」
「私もお前が好きだよ。きっと私はお前の人生の枷になってしまうけれど、それでも……それでも、隣にいることを許してくれるか?それから、今まで冷たくあしらって、悪かった……」

■関係者
親の仇:青羅紗(illust/69923335

■選択:キュウジョ
「仇討ちをしようとしている私が人助け、か……。滑稽だ。だが……見て見ぬふりは、できない…!!」
「怖かったろう、よく持ちこたえてくれた。まずはゆっくり休め。ここは安全、だから」
大洪水の一報を耳にするや否や、風に乗って現地に急行。率先して救助活動に参加している。
被災者、とくに子どもの生存者を気遣う様子が見られる。心なしか、その表情は穏やかに見える。

「理不尽な理由で大切なものを奪われた痛みは、同じ痛みを知る者にしか理解はできない。少なくとも、寄り添う気持ちがなければ……あの花には、一生かかっても理解しえないだろうな」

■メッセージを頂いた場合、確認後48時間以内にスタックフィードにて確認のご案内と、3日以内の返信を心がけます。
不着が疑われる場合は再度同じメッセージを送信していただくか、初めから2通送っていただいても構いません。

■ナニカ問題がございましたら、ご指摘をお願いします。

………

……



国に特別な思い入れはなかったから、すぐに黄の国に移住した。
だけど、いざその時が目前に迫ったとき、私は冷静さを欠いてしまった。
風に乗って届く血の匂い、人々の怒りや悲しみ……負の空気は私の黒い感情を呼び起こす。
命を粗末にするなと、彼にはそう言われていたのに。

混乱に乗じて、気配を殺し、完全に、死角からの攻撃。
思いのたけを風の刃にのせて、一撃で葬るつもり……だった。
突然、無数の根に身体を貫かれ、視界は朱に染まる。
まるで私の襲撃を予見していたかのように振り返った妖花は、狂喜の笑みを浮かべていた。

あぁ……ここまでか。ならばせめて相討ち…とまではいかなくても、一撃ぐらいは。
そう思って石の刀を握る手に力を込めて―――ふいに、彼と子どもたちの顔が頭をよぎった。
流した血と共に熱が冷め、冷静さを取り戻した頭は思うよりも先に身体を動かした。
その場から逃れるように。

ばかな行動をした私を、彼は静かに迎え入れてくれた。
その優しさに堪えていた気持ちが溢れる。嗚咽交じりの言葉が、どれほど伝わったかはわからないけれど……。

「もっと若いうちに出会いたかった、こんな生き方しかできない大人になってしまう前に」
「ごめん、なさい……カソナード、ごめん…私、幸せになりたかった。あなたと、子どもたちと……それなのに私は…。ごめんなさい、ごめん、なさい……」

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2018-08-10 12:44:17 +0000