朽ちゆく世界にハナムケを企画様【illust/67637283】
◆遠火-トオノヒ- ♂/110cm/20歳
所属:フェール・イール 所有ポイント:80pt(30+30+20=80)
父:ASH-xx29【illust/68501126】(30pt)
「結局俺も戦いの中に身を置き、髪の色も親父に近づいてゆくっス。
でもおとーさ…親父みたいな人生が送れるなら、悪くないかもとも思うんス」
母:野雷【illust/68934662】
「今でも電流を扱う訓練はちゃんと続けてるんスよ。
うう……お袋にあれだけ鍛えられたのに、まだまだ苦手っス」
妹:雷解【illust/69670835】
「久しぶりスね雷解。にーちゃんはまた、雷解の握ったおむすびが食べたいスね。
漬物は俺が用意したから安心スよ」
◆種族:Artificial Super Humouse -アーティフィシャル スーパー ヒューマウス-
(通称:火彩鼠-カサイネズミ-・消炭鼠-ケシズミネズミ-)
父参照
◆スキル
『再生の灰』
傷ついた自らの身体を燃やし再生させる。再生の代償に失うのは命であり、再生する度に余命が削られてゆく。
『敵対炎』
敵と認識した相手や物以外は決して燃やさぬ炎を発生させる。代償として色と感情を僅かづつ失ってゆく。
『鬼に金棒』
どんな武器でも巧みに扱うことが出来る。金棒との相性は抜群。
『雷轟』
体内の電気を全開放する。
――――――――
◆素敵なご縁を結ばせていただきました!黄の国エステロント:アトリリアさん【illust/69636377】
妙なものを目にした。
道の脇の影で、獣の耳と尾の先の様なものが動いていた。
あまりの珍妙さに少し離れた位置から注視していると、
今度は小さな頭が半分ほど浮かび上がった。
「見つけたのが俺だったからよかったスけど、
この辺はアンタみたいな子供が歩くには物騒な所なんスよ」
影に潜んでいたというその子は尻尾こそ立派なもののまだ心許ない幼さを残していて驚いた。
「ここにアンタ一人放っておくのも心配しかないスね…。
俺は遠火っていって傭兵とかやってて、
見た目はアンタより小さいっスけど腕には自信があるんスよ。
どうスか?もう少し安全なとこまで俺と同行しないスか?
丁度一人の帰路で暇だったんスよ。その鮮やかなランプの話でも聞かせて欲しいスね」
「まだ旅を始めたばかりなんスね。星夢?を探してとはまた珍しい目的っス。
よかったら詳しく教えて欲しいスね」
「は〜〜悪夢って食えるんスね〜。どんな味なのか想像してたら、腹が減って…。
どうスか?この辺なら少し休憩しても大丈夫そうスから、飯にしないスか?」
「ふふ、火で炙るのに興味ありっスね。アトリリアも好きなものでやってみるといいスよ」
無事、予定していた行程を終え別れ際。
道中でのやり取りやこの笑顔を思うと名残惜しくはあるが、
この子は俺とは違う道を行く子だ。
そんなことを考えていたら、額に口づけが降ってきた。
「…?」
何でも「夢狼の口づけ」と言って幸運のおまじないらしく、有り難く受け取った。
この子の中でもこの旅がよい経験だったということだろう。
その気持ちが嬉しくて、つい妹にやるかの様に頭を撫で回してしまったが、
アトリリアは喜んで笑ってくれた。
「どうか無事で」
再会を願いながらお互いの旅路を見送り合った。
---
嬉しそうに声をかけてくる少女に出くわす。
「ああ、遠火だ。…アトリリア、少しだけ共に旅をした子供…覚えている」
確かに記憶にあるのに、この子と過ごした時間がぼやけているのは何故だろうか。
先程から話しかけてくる彼女の問いに答えているのだが、その表情は次第に不安そうに移り変わっていった。
「どうした?……俺?俺は問題ない。いつも通りだ」
結局、その表情の意味は分からずじまいだったが、彼女はまた笑みを浮かべながら話し始めたので問題ないのだろう。
促されるままに手を出せば、ランプから取り出された星が乗せられた。
「……?!…………胸が、ふわふわする……。以前はこれが分かった気がする…のに…。
……思い…出せない」
その後もついてくる彼女は、俺に度々話しかけてきた。
「これは…俺たちの旅の記憶の星?
……自分のはずなのに自分とは違っていて、ザワザワする……。
でも、もっとこの星を…感じてはいたいス」
「雨一つで色んな顔するんスね…。
俺は雨は苦手スけど、アンタが一緒にいるせいか…今日はそんなに嫌じゃないス…」
「昼寝…日差しが暖かくて、アンタの寝息が聞こえて、
昔、家族そろって昼寝をしていた時のことを思い出したっス…。
安らかで…心地がよくて…これ、安心感ってやつスかね…」
「前にこの記憶の星を見せてもらった時よりも実感が湧いて……
そうか…アトリリア、俺の感情を戻そうと
側に居てくれて、色んな感情を向けてくれたんスね…。
一度旅を共にしただけの俺に、ここまでしてくれたんスか……」
嬉しくて涙が出そうだった。
長いこと心配をかけ続け、何度も彼女を不安に落としたはずなのに……
彼女が救ってくれなければ、俺は……
「アトリリアはまだ旅を続ける予定スよね?
お願いがあるっス。また俺と、一緒に旅をしてくれないスか。
アンタにお礼もしたいし、もっとその…アトリリアと共に過ごしたいんス…!」
---
あの日俺の手をとってくれた子供は、今もすぐ横に居る。
「何もかも駆け出しだったのに、すっかり立派になったもんスね。
あれ以来、ずっと俺の感情を留めてくれて、感謝してもしきれないっスね」
少し移動して彼女と向かい合う。
「アトリリア、お願いがあるっス。このまま俺と結婚してくれないスか。
一生大切にするっス!だから共に生きて欲しいんス…!」
◆不憫等、ご連絡いただけると助かります。
2018-07-31 08:50:30 +0000