【キミフレ】神原 玲央【名簿】

いぐさ

☀:企画:きみはともだち(illust/68831506)様に参加いたします。

☀:神原玲央(カンバラレオ)
15歳/高校1年生/174cm/12月15日生/野球部/登校理由:部活と遊びのため
・ノリが軽く誰にでも話しかける。チャラい。休み時間に制服でバスケするタイプ。
・付き合った経験は割とあるが恋愛経験はほぼ皆無。今回初めて恋を自覚して戸惑っている。

✦:初恋の人 横峰すばるさん(illust/69243906
呼び方:ヨッコさん(友達期)→横峰先輩(片想い期)→すばるさん(告白目前期)


風の強い日だった。
の喧騒と隔てられたコートの中で一人、淡々とシュートを打つ後ろ姿が印象的だった。

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4月末。
新歓先の焼肉屋で、久々に同中の先輩と出くわした。

「あれ?レオ? まっじか奇遇じゃん~お前んとこも新歓ココなん?
 こっちゴッツやスズもいんよ~、ちょっと顔出してけって!」 

野球部とバスケ部、部活は違げーけど、先輩には結構絡んでもらってた。
先輩や旧友との再会にテンションあがって、おーす久しぶり、なんて軽口たたきあってたら、
いつの間にか野球部の先輩らもガッツリ合流してきて、合同新歓みたいになってたっけ。

「もー!ヨッコ取り分けてないで自分でも食べなって!」
「ありがとリョーちゃん。しっかり食べてるから大丈夫だよ」

その人は、ワイワイ賑やかな長テーブルの、俺と対角の席に座ってた。
初めて会う人のはずなのに、俺はその姿になんとなく、見覚えがあって、

(……この人、どっかで――)

少し、話してみたくなった。

「えっと、ヨッコさん!隣、いいすか?
 ――へへ、当たりました?さっきリョーさんがそう言ってたんで。」

「あ、テキトーに肉のせちゃってスンマセン!
 無理そうなら言ってくださいね、俺まだまだイケるんで!」

派手めな人らの中で遠慮がちに微笑む姿が印象的なその人は、ヨッコさんというらしい。

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「あ、ヨッコさん!はよっす! あれ、今日いつもの人らは一緒じゃないんすか?」

新歓以降、学校で度々ヨッコさんを見かけるようになった。
挨拶したとき、少し驚いた後返ってくるはにかみがちな笑顔を見るのが、なんだか少し嬉しかった。

(学年違うけど、意外とすれ違ってんな)

それは朝練用のジャグ準備の時だったり、自販機までの渡り廊下だったり、昼休みバスケした後のグランドだったり。
見かけて、挨拶して、立ち話して、――そのうちに気が付いた。

ヨッコさんはたいてい同じ友達といること。
ヨッコさんはその人たちを大事にしてるし、ヨッコさんも大事にされてること。
ヨッコさんは多趣味ではないけど、ずっと続けている趣味があること。

それは、俺とは全く違う生き方で。

( ……すげーなぁ )

憧れた。

(でも)

ヨッコさんの「トモダチ」でいられて嬉しいはずなのに、なんつーか釈然としない部分もあって、
これは、この感情は多分、

(あーーーー、まじか、俺。嘘だろ。    ――いつから?)

6月。俺はまだ、この感情を持て余している。

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3月、早咲きの桜が揺れる、合格発表の日。
自分の番号確認する前に、レオ!3年間よろしくな!なんて号泣した友人に飛びつかれて、なんだか拍子抜けしたあの日。
野球部の練習開始にはまだ早えーし、部室の場所聞いときゃよかったなんて思いつつ、体育館前で時間をつぶしてたあの日。

体育館の中で一人、淡々とシュートを打っている人がいた。
3本入って、1本外れ、4本入って、2本外れ。

(好きなんだろーな、バスケ)

漠然とそう思った。
成功と失敗を繰り返しながら、それでも一本一本丁寧に繰り返す姿を眺めるうち、いつの間にか応援している自分がいた。

(っし、9本連続!次!)

キュ、とかすかなバッシュの音。

(あ、)

連続10本目。
小さくガッツポーズを掲げた彼女の背中は、とても、

とても

「レオー!悪い、待たせた!部室の場所教えときゃよかったな~すまん! ……レオ?どうした?」

が舞った。
風の強い日だった。

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☀:関係性について
学年、関係性等問いません。
こちらからは初恋相手として意識させていただけたらと思います。

☀:よろしくお願い申し上げます!

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2018-06-14 16:17:32 +0000