▼きみはともだち(illust/68831506)
こちらの素敵企画様に参加させていただきます。
▽本多 佐奈子(あだ名は貞子)/16(7)歳/女
一人称:あたし(私)/二人称:あんた、呼び捨て(~君、さん)等
家族構成:父・母・姉・祖父・祖母
ちなみにイメチェンの先生は姉。(つまりギャル系になったのは姉の趣味だったり…。)
▼友達等の既知関係は報告は入りません、お気軽にどうぞ!
(但し、キャラの特性上2年からの友達、もしくは友達だと一方的に思っていた等になります。)
特殊な関係のみメッセでお願いします。
▽素敵なご縁に恵まれました!:万條 咲樹くん(illust/69419525) (バンジョーくん⇒咲樹くん)
「ほんとバンジョーくんて動物好きだよね〜、でも超わかる〜!この子とかめっちゃかわいいもんね!(私もこのくらい愛嬌があればなぁ…)」
「あ、やっぱここにいたんだ…っていや別に探してたわけじゃないんだけど!!何となく思っただけで!!(つ、つい心の声が…!)」
(咲樹くん、咲樹くんと出会ったから、私は変われたんだ。咲樹くんといれば、私はもっともっと自分を好きになれる気がする。だから…もう少し、もう少しだけ……傍にいても、いい?)
✿キャプション随時編集✿
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「お、バンジョーくんじゃ〜ん!こんなとこで何してんの〜?」
ーーー3分11秒。
心の中で新記録に小さくガッツポーズをする。
彼を見かけてから、声をかけるまでにかかった時間。
他の人からしたら、一体何をしてるんだ、と思われるかもしれないが、元々人と話すのが苦手な私が、『好きな人』に自ら声をかけるなんて…それだけでも充分自分を褒めてあげたくなる。
「あ、わかった!これから"あのこ"に会いに行くんでしよ〜?折角だからあたしもついて行ってい?」
"あのこ"というのは最近彼が気にかけている、近所の公園によく現れる………メスの三毛猫。
彼にとてもよく懐いており、彼の手で撫でられるととても気持ちよさそうな顔をしながらゴロゴロと喉を鳴らすのだ。
…正直、素直に彼に甘えられる、"彼女"が羨ましい。
私も、猫だったら…なんて、馬鹿なことを考えて頭を振った。
「そういや、例の『サダコさん』とは会えたの?…そっか〜まだなんだ…残念だね〜」
なんて、心にもない言葉。
『サダコさん』とは、正真正銘彼の想い人で、私は時折彼から恋愛相談を受けている。
「恋愛経験豊富そうだよね。」と言われ、つい「まあね!」なんて返してしまったのが運の尽き。気付けば私は"好きな人の恋愛を応援する"というなんとも微妙な立場に。
しかも彼の好きな人が、私にとっても因縁深い『サダコ』という名前だと言うものだから、皮肉としか言いようがない。
ああ、なんだか考えれば考えるほど胸が苦しくなる。
せっかく、嫌いだった自分を変えて、たくさん勉強して、今の自分になったのに。
私の事を見て欲しくて、彼に誇れる自分になりたくて。
それがどうだろう。誇れるどころか今の気分は惨めそのもの。
いくら見た目が変わっても、中身は根暗な『貞子』のまま…。
ズルズルと、気持ちが下がっていく。
そうだ、来世は猫になろう。犬でもいいなぁ…なんてどうでもいい事を考え始める。
そんな時。
「……………え?今なんて……?」
不意に彼が「佐奈子さん」なんて呼ぶものだから、私の意識は急速に現実に戻り始める。
名前で呼ぶなんて今まで無かったのに、何故急に?…ああ、もう理由なんてどうでもいいか。
我ながら単純だ。ただ"名前で呼ばれた"だけなのに、嬉しくて嬉しくて、さっきまでの陰鬱な気分なんて一瞬で吹っ飛んでしまった。
ふと横を見ると、先程まで猫に注がれていた彼の視線が、こちらを向いていた。
ごめんなさい、『サダコさん』。
やっぱり、彼と貴方の事…応援するのは難しいかもしれません。
問題等ございましたらご連絡いただけるとうれしいです。
2018-06-10 17:54:06 +0000