埒もない念押し会談なのか
拉致問題が最重要課題と、トランプに念押し依頼と云うことで、そば逃れのフロリダ果実三昧のような会談なのだが、安倍にとって最も問題となるのは、極限圧力によって、北が核を放棄することになるシナリオの上塗りの形をしっかりと世界に訴えることである。そのことを惜しみなく日本の君が代圧力によって伝授する必要があると確信し、もう一つの極限圧力を受け身的になって受けてでも、とにかく体裁を整えると言う行事なのである。つまりボーイングの戦闘機を買い牛を買い下手に出てでも依頼し、取り上げるとの言質を得ることが狙いなのである。関東軍の参謀が、自著で書く、中国からの撤兵を蹴った御前会議で、開戦やむなしを決定、そこには日米全面戦争は想定外であった。対米戦回避策を近衛・ルーズベルト会談に求めたが拒否された。(北への極限圧力維持を安倍・トランプ会議に求めたら、すんなりと受け入られ、ゴルフ三昧となる経過と対照的と云う他ない。それだけたわいなき、埒もない会談であると云うことである。)そして、対米外交交渉を有利にするためにと、東南アジア進出を推進した。結果はよくご存じの通りの敗戦である。そして曰く、統帥権の弊害、総合的情報収集の欠陥、大英断不発となった。この世に不変のものはない。ただ一つ、不変のもは、常に変化していくと云うことである。と。(弁証法的な認識ができたのではなく、単なる埒もない戯言なのだが、それでも安倍体制の永久的確立には行き付かないだろう。) 関東軍がいや、その手前を支える朝鮮軍が何をしたかは、彼の経歴にはない。だが、現時点でもその継続の休戦状況にあり、その解消が俎上に上がっている時点での握手会では、全く歴史的会談への認識ができていないことを確認するばかりである。それでも日朝会談をと云うならば、トランプが最大限の圧力と云う言葉を使わないと云っている時に、単にトランプを支持する。なぜならば、非核化の約束だけでは、経済制裁解除や援助を行わない方針だからで、依然として圧力路線が維持されているからである。等と云ってしまえば、吹き出されるばかりだろう。トランプにとっては、アメリカ資本そのものの、維持拡大のもう一つの路線の追及であることを抜きにしてはいない。その一環を支えるしかない戦後の日本の不変性もまたありえないのだ。
2018-06-09 05:02:21 +0000