縁は異なもの味なもの【illust/67011335】今期も参加させていただきます。
※主催様承認済
夢をみた。
からっぽの器が埋まる夢を。愛する人と逝く夢を。
運命に出会う夢を。つめたい水の中、しあわせに笑う夢を。
やさしい光に触れる夢を。太陽の下を歩く夢を。
それでも、わたしは。
「わたしは半分は人間だし、きっと力も弱いけれど。でも…君の幸せを祈るくらい、させてよね」
「空を飛べたら素敵だろうなって、思うことはあるよ。…でも、これがわたしだもん。だから、これがいいの」
「ん〜?この髪飾り?真似して作ってみたんだ、かわいいでしょ!…何を?う〜ん…夢でみた…誰かがつけてた…」
「きみが幸せなら一番いいんだよ、たとえそれがどんな結末に辿り着くとしても」
御子神 碧(みこがみ たま)
性別:女
種族:半妖(人間、座敷童、リヴァイアサン、迷い家、霊鬼)
年齢:18歳
身長:160cm
一人称:わたし
二人称:きみ、〜さん、〜くん、〜ちゃん
楽観的な少女。
様々な種族の血を引いてはいるが、人間の血が一番濃く、見た目以外はほとんどただの人間と変わらない。よく何もないところで転んだり、出掛けようとすると雨が降り出したりとなにかと運がない。気にしないけど。
時折やけにリアルな夢を見るが、ただの夢だと割り切っている。
小さな羽が生えてはいるが、尻尾はなく飛ぶこと(浮くこと)もできない。
誰かに幸福を与える能力があるかは不明。出会った人は皆笑っていたから。
『家』との関係性は曖昧。離れていても平気だが、壊されるとちょっと痛い。幻肢痛のようなもの。
誰も恨んでいないし誰も憎んでもいない。置いて逝かれる恐怖もない。
落ち込んでいる人は放っておけず、なんとかして元気づけたり笑わせたりしようとする。
◆家族
父:御子神 あめ【id=68499186】
母:いおりさん【id=68500171】
「寂しいと思ったことなんてないよ〜、おとーさんとおかーさんがいつもいてくれたから」
「えへへ。みんな一緒だと、いつも笑っていられるね」
兄:あさひくん【id=69142476】
「たまに何かを考え込んでるように見えるんだよね〜…うーん…。なにかわたしに出来ること、あるかな?」
「こうしてお兄ちゃんが小さくなると、まるでわたしがお姉ちゃんみたいだね、へへへ」
決して忘れないけれど、もう思い出すことのない姉:昊【id=69314377】
◆素敵なご縁をいただきました
きみの全部が大好き! 鴨屋 哥重さん【illust/69015096】
それは晴れた日のこと。たまに立ち寄る甘味屋さんの前で、立ち止まる背中を見つけた。
「こんにちは!よかったら一緒に入りませんか?」
返答を待たずに手を引いて、中に入る。
「あ、自己紹介がまだでしたね。わたし、御子神碧っていいます。よろしく!」
「わあ、同い年なの?!えへへ、改めてよろしくね、哥重くん」
「今日はありがと、とっても楽しかった!…ねえ、よかったらまた一緒に行かない?」
…ちょっと強引だったかな?家へと足を進めながら、そんなことを考える。
…でも、また会おうっていう言葉に頷いてくれたから、きっと大丈夫…だよね!
「わー!このかき氷とってもおいしい!ねえねえ、哥重くんは特に好きな甘いもの、何かある?」
なんて答えるんだろうな。かき氷の甘さと冷たさを感じながら、彼を見つめてみる。…この時間が、実は結構好きだったりする。
やっぱり、二人で食べるのが一番美味しい。
…この前一緒にいた人、前に言ってた親戚のお姉さんかな?…だといいな。
「哥重くーん。誘いに来たよ…っと?」
今まで見たことのない、真剣な表情に、目を奪われる。
知らない表情。知らない姿。
どうしてだろうか、鼓動が速いのは。
「哥重くんー!」
…そうだそうだ。わたしは哥重くんを誘いに来たんだった。
わたしに気付いて、少し雰囲気が変わる彼に、また鼓動が速くなった気がした。
今朝、なにか悪いものでも食べたかな?
「えへへ、ちょっとびっくりしちゃった。いつもとは違う風にかっこよかったから」
…あれ?
……あれれ?
…なんか、変なことを、言ったような?
「あのねー!わたしのおススメのお店はこの先!!」
出会った時と同じように、手を引いてお店の中に入る。
「ここはねえ〜お団子がとっても美味しいの!」
いつものように、隣に座る。もしかして、ちょっと嬉しそう?美味しかったならよかったなぁ。
…かわいい。
あ、目が合った。
…そうか、わたし、好きなんだね。
*
さて、わたしは哥重くんのことが好きだと気付いたわけだけれど。
…この気持ち、どうすればいいんだろう?
そんなことを悩んで数週間。今日も隣に座っている彼を見つめる。
…ああ、もう!
「あのね、わたし、哥重くんが好き!友達の好きじゃなくて、恋愛の好き!」
これ以上内緒にしておけないの。黙っておけないの。抑えられないの!
「うーん…今日はあんみつにしようか、それともお団子にしようか…哥重くんはもう決めた?」
あの後も、普段と変わらず接してくれる哥重くんに、ちょっとだけ安心する。
…わたしね、本当はそれでもいいと思ってるの。
きみがわたしを好きになってくれなくても、それでも一緒にいれるのなら。そりゃあ、他の人を好きになったり、その人と両想いになったりしていたら、ちょっと妬いちゃうけど。
*
「…え、あの?これ…」
渡された巻物。それに目を通すと、頭が真っ白になる。
ねえ、これって、どういうこと?!
わたし、これ、えっと?
顔を上げて、チカチカする両目で彼の顔を見る。そうして彼は、口を開く。
…ねえ、こんな幸せ、どうしたらいいのかわからないの!
「あのね…えっとね…わたし…哥重くん……大好き…!」
体が火照る。顔が燃えそうだよ。
手を繋ぐのが、隣に座るのが、今までは普通にやってたことが、こんなに勇気がいるなんて、知らなかった…!
◆当家系と婚姻関係を結んでくださったきささん、ひさめさん、いおりさん、
そして易崎さん、トウマさん、鴇時さん、本当にありがとうございました!
ねえ、哥重くん。
わたしに、座敷童子の力があるかはわからないけど。
きみと一緒に、二人でいっぱいいっぱい、幸せになりたいなぁ。
2018-05-31 15:00:11 +0000