「色はにほへど、散りぬるを」
「ねえ、妹か弟ができたんだ。嬉しくて楽しみで…泣いちゃいそう」
■三ツ翅 遠春(ミツシ トオハル)175cm/男/東軍/3年生
代々「子授け」の力を持つ心剣を扱う一族:三ツ翅家の末席に座す者。
7歳から家業に携わっており、仕事と学業を掛け持っていたが、家業は一旦お休み中。
また、一族が祀る神『お庭様』を繋ぎ止める為の「お詫びの供物」として、
卒業と同時にその身を捧げることが決められている。(詳細:illust/66103045)
現在、肉体のどこかを少しずつ献上している状態。
「ん~…だめだぁちょっと横になるよ」「いや、なんていうか…その、貧血でさ…」
歴代当主による記録や、地域に伝わる伝承などを手当たり次第に漁り始めてしばらく経つ。
ああ、何か…何でもいい。少しでも良い結果に導ける方法を。
「供物になる事は苦ではないよ。でも、失くしたくないものがあるからさ、」
「お庭様…あなたが力をまた…取り戻すことが出来たなら…」
■心剣「三ツ翅一振 蟲且祝(ミツシガヒトフリ チュウソイワイ)」
念を込めて切ると、切ったところからウジがわらわら湧く。
ウジは、人間であれば傷の治りを早め、 怨魔であればその陰の気を喰らい弱らせる。
先日、自宅の庭の手入れ中に木の枝で瞼を切ってしまい心剣で治療しようとしたところ、
能力が発動せずそのまま目に刃を突き立ててしまった。
「見苦しいね。情けない。でも、視力に影響はないんだ。ちゃんと見えてるよ」
「医者は幸運(illust/66119287)としか言いようがないってさ」
体調が思わしくない為、闘乱祭では後ろの方から怪我人の治療と蝿を使ったサポートに専念。
治療の蛆は自分を切って出した子を使うので大丈夫だよ。
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一ヶ月ほど前のこと。弾むように向かうのは、あるダンススタジオ。
ずっと憧れであったダンサーがワークショップを開催すると知り、興奮して飛び付いた。
沢山の人。大きな鏡と、シューズが床を引っ掛ける音。笑い声。
跳ねるリズムの音楽の中、一対大勢でのレッスンを経験した。
休憩の合間、先生、と声をかけて伝える。
“貴女の大ファンなんです。貴女の様な素敵なダンスが出来る様になりたい”
ありがとう、と応えて。
“それならいつか、同じ舞台で踊れるかもしれないね”
眩しいほどにビビットカラーで彩られた笑顔を讃えてその人は言った。
家に帰って。汗だくの身体にシャワーを浴びて。
脱衣所でタオルを顔に押し当てて。
息を殺して、少しだけ泣いた。
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- 交流関係 -
文字数の関係上、別ページへ記載【novel/9673143】
たくさんありがとうございます。
(※最終更新:2018/6/6)
【闘乱祭 2018 -夏の陣-】illust/68304299
お邪魔します。既知設定、敵役なんでもヨロシク。
問題などあればお手数ですがお知らせ下さいませ。
■2017冬(illust/66119188)
キャプション随時編集
2018-05-18 15:00:04 +0000