企画元様:朽ちゆく世界にハナムケを【illust/67637283】
「これ?重くないって言ったら嘘になるけど、もう慣れちゃった」
◇銀朱/女性/169㎝/19歳
所属国:フェール・イール
所有ポイント:30pt
魔石を大量に傘に吊るして歩く娘。
実の兄が作ったオルゴールを売って生計をたてている。
シンプルな見た目とは裏腹に奏でる音が好評で、いつもすぐに売り切れてしまう。
本人はオルゴール作り修行中の身。
素敵なご縁いただけました!
水狐の一族*桔梗さん【illust/68855553】
旅に出て数年、より良質な魔力を求めて現地の人でも滅多に立ち入らぬという秘境へと足を伸ばした。
気づけば随分と深くまで来ていた様で、どこからか涼しげな水の音が聴こえる。
川でもあるのだろうかと音のする方角へ進むと…
パシャン
そこで見たのは水が宙を飛散し、まるでガラスのオブジェのような風光明媚な光景。
チカチカと弾けるその光は、目を通して爪先まで広がった。
まぁ、と間の抜けた声が出る。
それと同時に金屏風の色をした瞳と目が合う。
新緑の隙間から零れた陽射しが、絹のハンカチの様に揺れたのを今でも覚えてる。
これが彼との出会い。
古風な喋り方から物静かな堅物なのかとも思っていたけれど、オルゴールを初めて見た時の興味を抑えられないと言った表情は未だに忘れられない。
彼は俗世とかけ離れた心の純粋な人なのだと、その時思った。
「持ち主によって調べが変わるの。だから、また会いに来るまで桔梗さんにこの石を持っていてほしい。」
我ながら上手い理由だと思う。
石の研究と言いつつも、また会う理由を考えるなんて。
不思議と彼の純心に惹かれていた。
きっとそういうこと。
それから何度か魔力集めを手伝ってもらったり、話をするうちに季節は巡り、私たちは協力者から友人へと関係を進めていた。
彼の世界はこの水辺だけ。
少しだけお節介だったかもしれないけれど、外の世界を見せてあげたかった。
ただ、喜ぶ顔が見たかっただけなのかもしれない。
「水辺から離れても私が守るから大丈夫だよ。一緒に外の世界を見に行こう?」
初めての外の世界にきょろきょろとしながら手を引く彼を見て、愛らしいと思った。
まるでこどものように問いかけてくる姿についつい頬が緩む。
彼が楽しそうにしているから、いきなり地に膝をついて弱った姿を見た時には、背筋に冷水をかけられた様に驚いた。
水辺が力の源の彼を安易に誘ってしまった自分を恥じて、もう二度と危険な目には合わせないと誓った。
月日は流れ、いつもの様に彼の元を訪れると蓮華の花が水面を彩っていた。
そよそよと風が葉を揺らし、水面を撫でていく。
いつ訪れてもここだけは変わらずに綺麗なまま。
この景色は彼と出逢った大切な場所。
今ならそう思える。
名を呼ばれ、手を取り水面へと誘われる。
今日は何を見せてくれるのかと心待にしていると、彼の口から予想外のプロポーズ。
正直驚いた。驚いたけれども、それは一瞬のことで、内心自分はこの言葉を期待していたのかもしれない。
「うん」
精一杯。精一杯だった。
自分はどんな顔をしていたのだろう。
伝えたいことがたくさんあるのに、胸に広がった温もりと嬉しさで言葉が詰まって出てこない。
これから先、たくさんたくさん伝えていくから。
だから、今だけこの瞬間を魔石ではなく、私だけの記憶に刻ませて。
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ねぇ、蓮華の花言葉を知っている?
きっとあなたならわかってくれるでしょ。
一緒にいると心がやすらぐの。
あなたに生涯愛を捧げるわ。
どうぞ、これからもよろしく。
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◇skill
忘却の音箱:過去の辛い記憶を込めた魔石を壊すことにより、持ち主の気持ちを晴らすことができる。
◇ハクレイ(狛麗)の民
魔石に宿る魔力を動力として動くオルゴールを作る種族
奏でる音色は魔石によって異なり、奏でる旋律も持ち主の想い出が音となって紡がれる
兄:菖蒲さん(種族詳細もこちらから)【illust/68670394】
「まだまだ菖蒲の作るオルゴールには敵わないけれど、いつか私も綺麗な音を奏でられるようになりたいの」
「お客さんからまた喜んでもらえたわ、またよろしくですって」
「作るのに夢中になるのもいいけれど、しっかり睡眠はとってね」
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◇申請についてピンとくるものがございましたらお気軽にお申し付けください。
ありがたくもメッセージをいただけましたら2日以内にお返事致します。
お返事がない場合は、再度送ってくださると助かります。
どうぞ、皆様がよいご縁に恵まれますように。
何かございましたら、メッセージからお願いします。
2018-05-16 12:31:02 +0000