ニルスの不思議な旅 ~カリヨンの調べが響き渡る花の都・ゲント~

W.M.R.

 今回は、『ニルスの不思議な旅』のニルスを、メインにしたイラストを投稿します。
 そして、今回のイラストは、3月20日のイラスト(illust/67825569)の延長であり、続編でもあります。

 今回のイラストは、西暦1980年(昭和55年)のTVシリーズ本放送当時、ニルスを熱演されました小山茉美さんに宛てて、「黄金週間=GW=ゴールデンウィーク」の前に送った絵葉書、いわば最新版が、原版になっています。
 投函する前に撮影した絵葉書の一部を、トリミング加工してリサイズしました。

『ニルスの不思議な旅』では、ニルスは旅を完了して、故郷のスコーネ地方に留まりましたが、或る相互フォロワーが言われたように、
「愛する作品は、ファンの心の中では終了しないで、いつまでも現在進行形で続くものだ」
 という事になるのでしょう。事実、『ニルスの不思議な旅』は、海を超越して、世界中に広まりました。
『ニルスの不思議な旅』を読んだスウェーデン王国の少年少女達は、やがて成長して、海を超越して、世界を旅して、世界各地で活躍しています。
 スウェーデン王国は、環境と福祉と平和を世界に誇る大国になりました。
 原作が、世界中で翻訳・出版されました事と同様に、西暦1980年(昭和55年)のTVシリーズも、日本に於いての本放送の後、一部を改編した海外輸出版も製作されまして、世界中で放送されて、大人気を得ました。「原産国」であるスウェーデン王国もさる事ながら、ヨーロッパ大陸でも好評で、スウェーデン王国と同様の立憲君主制である、オランダ王国やベルギー王国でも放送されて、大人気を得ました。
 今回のイラストのニルスも、
「ぼくも、ぼく自身の物語を見ながら成長して、海を超越して、世界各地で大活躍している仲間達に負けないぞ!!」
 という気迫を漲らせて、再び、そして新しい旅に出た姿にしてみました。
 これまでに、「海底ハイキング」で、最終回のラストの舞台であるスミーゲ岬から、ヨーロッパ大陸のドイツの、トラベ川沿岸の港湾都市・ハンザ都市リューベック(正式名称)に向かっているイラストは、2度投稿しましたが(illust/51928329illust/64005840)、今回は、3月20日のイラストの延長で、ベルギー王国が舞台になっています。
 ニルスを熱演されました小山茉美さんが、或る時に、世界一周に出かけた事がありましたから、その時のイメージも込めたものです。

 例によって例のごとく、ニルスの髪型と瞳の光、シャツの色や襟は、アニメとはやや異なりますが(襟はわたしの独断で変更しています)、全体的にアニメそのままの姿を損ねないようにしました。
 ニルスが走っているポーズは、第3話で、闇夜の中、雌雁のイングリットをさらって逃走する、狐のレックスを追跡しているシーンを、参考にしています。疾走している時には、3月20日のイラストのように、毛髪が風に靡くように表現する方が、リアルになりますが、今回は通常の髪形(!?)にしています。
 今回は、ニルスの表情を、ほぼ正面で捉えて描いてみました。人物の表情を、正面で描いた事はそれほど多くありませんから、今回もまた、描くのが一寸難しかったです。「学研のアニメ絵本第6巻」の表紙を、参考にしています。

 トレードマークである真紅の毛織の三角帽子の後端は、風に煽られている意味で、右上方に跳ね上げましたが、帽子の後端に装着された金属製のホイッスルは、トリミング加工でやや切れてしまいました。もう一つのトレードマークであるオレンジ色のベストも、風に煽られているようにしました。
 ただし、シャツとスラックスには、リアリティーを表現するべく、最小限かつ不自然にならない程度に、皺も表現しました。
 ニルスの表情は、少し大人っぽくしながらも、少年らしい純粋さ・誠実さに加えて、強さ・優しさ・凛々しさを備えて、大きく成長した後の姿であるが故に、やんちゃな一面から一皮剝けた、強い意思をさり気なく強調したもので、シリアスでハードなイメージにしました。

 今回のイラストは、3月20日のイラストの延長にして続編ですから、思うところあって、バックに多少こだわってみました。バックの灰色の建物は、ベルギー王国北部・フランデレン地域の、ゲントという町の中心部に位置する「聖ニコラス教会」で、3月20日のイラストのバックになった「聖バーフ大聖堂」より、やや西にある教会です。ニルスは、聖バーフ大聖堂から、聖ニコラス教会のすぐ前の、聖マイケルシェーリングという道路を、全力で疾走している設定で、描きました。
 葉書のスペースの都合上、バックの聖ニコラス教会は、一部しか描けませんでした。しかも、細部がやや雑に見えると思われるでしょうが、これは画像を参考にしながら、見様見真似で描きました結果であるが故のものです(笑)。「手書き故の御愛嬌」であると思って下さい(笑)。
 わたしの家庭の宗教は神道ですが、それでも、教会や聖堂などの、宗教関係の建造物や建築物を描く時には、気持ちが自然に、厳かになります。

 ニルスは、実にシリアスな表情で、全力で疾走していますが、今回のイラストは全般的に、刑事ドラマ『特捜最前線』の8周年記念作品である、ベルギー王国のロケーションを行なった第407話・第408話の、前後編のオープニングを基本としています。タイトルも、第407話・第408話のナレーションからの引用です。
 ベルギー王国ならば、チョコレートやワッフルなどもありますが、ニルスが、所謂「フライドポテト」の元祖である、フリッツを美味しそうに咀嚼するシーンも、気が向いた時に描きたいです。

 これまでに、『ニルスの不思議な旅』のイラストで、バックを描く時には、単純に描き易い意味で(笑)、ニルスの故郷のスコーネ地方や、海岸や、高原など、平地が多かったのでしたが、3月20日のイラストや、今回のイラストのように、本格的に建造物や建築物を描いた経験は、それほど多くはなかったのでした。バックに建造物や建築物をアレンジしたイラストは、機会があれば、もっとチャレンジしたいです。『ニルスの不思議な旅』では、背景美術が重要にもなります。

 例によって例のごとく、着色は殆どマジックを使用していますから、陰影は付けていません。着色の際には、「色ムラ」が出ないように十分気を付けましたが、陰影が付かない分、あっさりとした印象になるかと思われます。

 今回のイラストは、先にも書きました通り、バックの聖ニコラス教会の描写が、やや雑になってしまいましたが、出来る限り力を入れて描きましたから、御覧になる皆様が、ニルスと共に海を越えて、再び、そして新しい旅に出て、風のように何処までも行こう!! という気持ちになって頂けましたら、幸いです。

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2018-05-02 03:00:01 +0000