修学旅行が終わると矢継ぎ早に文化祭に突入する
うちのクラスはメイド喫茶をやることになり 女子は喜ぶものもいたが
男は淡々とした裏方作業が待っている
田尻は去年と同じ出し物でがっかりしていたが、隣の深山の喜ぶ顔を見て
これでちょっとでも元気を出してくれたならと、嬉しくもあったりしたのだった
テーブルの設営で、教室に入ろうとドアを開けた時
牧野「あっ」
俺「わ!?先生」
深山「お、ナイスタイミング」
俺「先生、その服...」
深山「うちは先生も参加するの」
牧野「いや、仕事もあるから...」
深山「それじゃお手すきの時に。先生、綺麗なんですから
きっとお客さん倍増です」
深山の言葉に、先生は顔をバラ色に染めた
深山「それにしても制服余ったから着てみてっておススメしたんだけど
全然遠慮しないから、少しびっくりしました」
牧野「昔、こういうのじゃないけど、バイトで制服着てたのを思い出して
ちょっと着てみたくなって...こういう服着るの、好きなのかも。
意識してなかったけど」
深山「でも、凄く似合ってますよ
本当のメイドさんみたい!って、実物見たことないですけど」
からからと笑う
先生はあれから普段と変わらなく過ごしていた だからこそ
必死で何かを押さえ込んで、無理しているんじゃないかって
逆に心配にもなっていたんだ
ちょっとした笑顔が、俺を大いに安心させた
深山「ね、あなたもそう思うでしょ?」
2018-05-01 19:41:29 +0000