朽ちゆく世界にハナムケを【illust/67637283】様へお邪魔させていただきます。
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❖ 名 前 : ベニ
❖ 所 属 : エステロント
❖ 一人称: アタシ/二人称:アンタ(お客さんには旦那orお嬢さん)
黄の国エステロントを主な拠点とする、獦子鳥(あとり)族の紅染師の女性。
明るく面倒見の良い性格、しかし鳥故か少し忘れっぽいところがある。
特に、都合の悪いことは3歩歩けば忘れてしまう。
幼少の頃に起こった地響きにより、片割れであるヒワと離れ離れに
なってしまった。その後ヒワを探し、あちこちの国を旅する両親の元から
厳格な祖母により無理やり離され、一流の紅染師となるべく、ひとり厳しく育てられている。
親と離れ、厳しく育てられた期間が長く、そして片割れとの別れも幼少であったため、
彼女と再会するまで完全にその存在が記憶から抜け落ちてしまっていた。
未だに彼女が自分の片割れなのかは半信半疑で距離感を測りかねているが
屈託のない笑顔や幸せそうな家庭の話を聴く度に、
愛情に包まれて育ったことに安堵すると同時に、少し羨ましいとも思っている。
「アンタにはこの色が似合うよ、思ったとおりだ。口紅も作ってるんだけど、どう?」
「あ、ああ(誰だっけ…)いつも世話になるね(…誰だ)
…あ、赤の国の旦那か!頼まれてた品できてるよ!忘れてたワケじゃないからね!」
❖イベント:もとより花に興味のある性分のため、花を見に出かけます
❖ 家 族
双子/ヒワちゃん【illust/68516176】
「ヒワ、目元の紅にこれ使いなよ。口紅用のモノなんだけど…
わ"ーーーっ!!さ、最後まで話を聞けって!だっ抱きつくなーーーー!!」
「すっ…好…?い、いない!そんなの!何いってるの!
まったく…何変なこと言ってんのよ、当たり前でしょ、アタシ達は姉妹なんだから」
兄/ギンジ【illust/68779677】
「旦那、どこかで会ったこと無い…?記憶にないって?…そう、それならそれでいいよ」
「アンタには"赤"が似合うよ。…絶対似合うって!アタシが保証する!
えっと…だからこれ、持っててくれない?嫌ならいいけどさ…これアタシの手製なんだ。
…腰のその飾り、ヒワのところのだろ…?なら一緒に持ってて欲しいんだ」
❖ 獦子鳥族
美しい紅色の髪を持つ半鳥人の種族。
紅染を生業とした移民族だったが、大国ミラが分裂してからは黄の国に定住した。
定住したものの移民癖が抜けず、季節や気分に合わせて各地を転々としている。
❖ 紅染物
知る人ぞ知る染物。
美しい紅色が特徴でこの色は獦子鳥族にしか出せない色と言われている。
獦子鳥族はこの紅染物とその他着物類を取り扱う呉服店を黄の国で営む。
❖ 素敵なご縁を頂きました!(5/25) 紗久夜さん【illust/68862537】
「えっ、今日いつもの赤毛のお兄さん都合つかないの?」
エステロントの外れにある紅染め物の?子鳥の里。
少し街の方へ足を伸ばすと、用心棒の仲介屋がある。
女ひとりでの各国を巡る旅、何かと不都合も多いため
国を問わず腕利きの用心棒を紹介してくれる、この仲介屋をベニはよく利用していた。
ある時は、赤毛で大柄な、やたらと心配性な男
ある時は、ネコのような耳と立派な刀を携えた男‥ など
それはそれは腕利きの人物を紹介してくれる、信頼のおける店だ。
ところが今回は少々予定が狂ってしまった。
赤毛の男が腰を痛めて数日ほど都合がつかないらしい。
「うーん…じゃあ他に誰か腕利きがいればいいんだけど、心当たりはあるかい?」
仲介屋はリストを熱心に眺め、一人の男の写真を指でさす
【紗久夜-シャクヤ-】
空が晴れ渡り、頭上には満月が輝く美しい夜。
明け方には青の国へと渡るため、「紗久夜」という男との待ち合わせ場所へと急ぐ。
歩いただけで今にも忘れそうになる用心棒の名前を
ベニは繰り返し繰り返し頭の中で唱えながらゴツゴツとした岩場を登っていった。
鳥目にはこの暗さはいささか辛く、周囲を見渡してもそれらしい人物は見えない。
しばらくキョロキョロと当たりを見回すと、
後ろからクスクスと子供のような笑い声が聞こえてきた、ベニは思わず身構える。
一歩、また一歩とその人物が自分に近づいて来ているようで
じっと音のなる方に目を凝らすと、そこには写真で見覚えのある人物が立っていた。
闇夜に美しく揺らめく黒く長い髪、少し垂れ気味の鋭い面差しの隈取の青年‥
月夜を背にフっと笑う姿がとても印象的で、思わず彼と目が合う。
「あ…あ…え、っと… …あ、あれ…名前」
一瞬見とれてしまったからだろうか、完全に意識がそちらへと向いてしまい
先程まで呪文のように唱えていた名前が頭から抜けてしまっていた。
青年は切れ長の目を細め笑っている、そして名乗ってくれた。
紗久夜、と ―――――――
その出来事が『結構前』となった頃再び彼と出会った。
しかしベニは彼のことを忘れていた。どこかで合ったことがある気はするのに
ここまで出かかっているのに名前が出てこない。
申し訳なさそうに俯くベニに、彼は『結構前』の話を語ってくれた。
浜辺で思わず足を取られ転びそうになっていたのを助けてくれたこと―
歩きにくそうなベニの手を取り、先導してくれたこと―
紅染めにとても興味をもったこと― そしてベニ自身にも興味を持ったこと―
それは次の日も、そのまた次の日も続いた。
ある時は一緒に歩いた道へも連れて行ってくれた。
ベニは、いつしかそれが楽しみになっていた。
彼と一緒にいると楽しい。
明日はどこへ行くんだろう、明後日はなんの話が聞けるんだろう…
そしてふと気づいた。「紗久夜さんは、アタシの中で特別な存在なんだ…」
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「アンタのこと忘れたくない。だから、明日も会いにきてよ。明日だけじゃない、
明後日も明々後日もその先も!ふふ、紗久夜さんが来ないなら、アタシから行っちゃうから」
「その…あの…、こんな事言ったら変な女だと思われるんだろうけど…
ずっと紗久夜さんの事が頭から離れなくって…、うう…わかってる…変な女でしょ…」
「本当に…?本当にアタシとずっと一緒にいてくれるの…?あ…えへ…そっか…
やっ!あっ!見るなよ!顔覗き込まないでよ!いま絶対変な顔してるから!」
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問題がございましたらお知らせください。よろしくお願いいたします。
2018-05-01 13:22:48 +0000