こちらの素敵な企画に引き続き1人目新規家系を参加させていただきます。
縁は異なもの味なもの【illust/67011335】
「俺に開けられない鍵はないんだ。嘘じゃないよ試してみるかい?アンタの家の鍵、全部開けてあげるから」
「あ?俺?そうそう妖怪の血が混ざってるんだ。何だったかなー、雪女…?まあ、何かの血だよ。だからこんな見た目(嘘だけど)」
「こういう風に生まれた自分を悔いたことはないよ。火や水が駄目な妖怪や、日に当たると死ぬ怪物もいるだろ?そいつらの方が生き難そうだ」
名前:久我 牡丹(くが ぼたん)
種族:人間
性別:男
年齢:23歳
身長:179㎝
一人称:俺 二人称:アンタ、~さん
様々な鍵や金庫を取り扱っていることで有名な錠前屋の跡取り息子。
先天性アルビノで視力が弱く日光が天敵のため幼少の頃は家から出してもらえず大事に育てられてきた。
が、家にあった専門書と錠前屋に務める本職の人から学んだ鍵師の技術で脱走を始める。
鍵を取り換える、開錠する、が繰り返され現在では親の錠前屋としての意地と牡丹の鍵師としての意地の勝負になっている。
親的にはずっと家に閉じ込めるつもりはなかったのに何も言わず脱走しようとするからこうなった感もあるらしい。
牡丹の鍵師としての技術は一流で金庫や家の鍵をなくして開けられないと依頼が入ると牡丹が出向くこともある。
鍵師としての仕事には誠意とプライドを持って取り組み、鍵を開けるための道具は肌身離さず持っており大切にしている。
活発で楽観的なので人当たりはいいが物理的にも感情的にも束縛されるのが苦手でそういう状況になると抜け出したくなる。
伸び伸びとしていたい、脱走はもはや癖。鍵師をやっているだけあって手先は器用。
眼鏡のおかげで知的に見えるが脱走時に自宅の塀を乗り越えたり二階から飛び降りたりなどを平気する行動派。
過保護な親はその度に悲鳴を上げるが当の本人は長年鍛えた運動神経のおかげで怪我一つしない。
脱走して街中をぶらついていたり家の人に追い掛けられている姿が度々見掛けられるとか。
見た目のせいで初見の相手に妖怪や半妖と勘違いされることが多いが訂正するのが面倒なので適当に頷いている。
🌸素敵なご縁をいただきました
キミと一緒にする脱走が何よりも楽しい:フレさん【illust/68499449】
あの日も親が付け替えた鍵を難なく開けて脱走しようと塀を登ったところで見つかり街中追いかけ回される羽目になった。
その途中で小さな影とぶつかってしまったが立ち止まって謝る暇がなかったので、咄嗟にその子の手を引いてしまった。
何とか追っ手を撒くことに成功し視線を落とせば…まあ、そうなるよな。突然のことに怖がらせてしまったみたいで…。
「連れ回してごめん、怖かったよな。…あそこの飴、美味しいって評判なんだ。お詫びに貰ってくれるかな?」
見た目からまだ子供だろうと思ってお詫びの飴を渡せば受け取ってはくれたが、視線を合わせようとしゃがんだ俺から視線が横へと逸れているのを見て苦手意識されていると何となく思った。
俺の白髪について聞かれいつもの癖で嘘をついてしまったが、そのお陰で親近感を感じた彼女の雰囲気が和らいだ気がした。
「あー、これ。妖怪の、そう雪女の血を引いててさ。…へ、へえ、君も同じなんだね。何だか嬉しいな~」
ただし、俺の良心はこの上なく痛んだ。こんな幼い子を騙して…!馬鹿野郎!と、心の中で自分を責めました。
そんな出会いがあってから、街に出向くと自然と彼女を見つけることが多くなった。
逃走中の俺は彼女が俺に気付くと手を振って一言二言声を掛け走り去るなんてこともあった。
余裕がある時は足を止め世間話をすることもあり、自分でも不思議なくらい彼女に構う俺がいた。
俺の嘘で妖怪だと思っていた彼女と彼女を子供だと思っていた俺、お互いに勘違いしていたと知った時は少し面白かった。
そうやって彼女と会う日々が積み重なっていくと、俺の中で彼女に対する可愛いだとか愛でたいだとかそういった感情も積み重なっていった。
大きな男が苦手なのを知ってる。なかなか目が合わせられないって知ってる。だけど、俺は君に触れたいし、その瞳に見つめられたい。
「フレの好きな色で名前で、嬉しい。赤目で得した。それに、ちゃんと見れたフレの目、翡翠の宝石みたいで…俺、好きだな」
この目を好きだと言ってくれたことが嬉しかった。でも、それ以上に彼女と視線が交わった瞬間が一生忘れられないくらい嬉しかった。
「今日は仕事で出てるから大丈夫。鍵開け興味ある?何なら、仕事終わったら俺ん家来る?いろいろ見せてあげるよ」
「フレって本当に蕎麦が好きだよな。フレの話を聞いてると俺も蕎麦に詳しくなれる気がする」
彼女はいつも俺の話や鍵開けをを楽しそうに見ていてくれた。
俺の家に来るってなると家族を驚かせないようにと雷獣になり俺のポケットに隠れる姿は本当に可愛かった。
蕎麦のことになると目を輝かせて話す姿は見ていて飽きないし、興奮しすぎて火を吐いた時は驚いたけれど滅多にみれない姿を見れた楽しさから笑いすぎて逆に困らせてしまった。
俺はただの人間だから彼女にしてあげられることが限られる。
それでも、暑くて日差しの強い日は彼女を団扇で扇いであげながら一緒に日陰で涼んだり。
畑の手伝いをさせてくれるなら彼女の何倍もの荷物を運んだり。
少しでも彼女を笑顔にしたい。
こんな俺と一緒にいてほしい。
「さてと、ん?今から脱走するんだけどフレは一緒に来ないのか?…フフッ、俺が鍵開けてる間に行きたいとこ考えといてな!」
「本当だ美味しそ~!よし、土産にするからフレから渡してくれよ。あの人達、フレには甘いから」
一緒に脱走して、笑って帰宅すれば俺達を見て呆れながらも皆笑って迎えてくれる。
フレと一緒に「ただいま」って言うと胸が温かくなる。
フレがいてくれるから毎日を幸せに感じるんだ。
□問題等ございましたらお手数お掛けしますがご連絡お願いします。
お気軽にどうぞ:ツイッター【twitter/kk_kk22】
※キャプション随時更新します。
2018-04-30 22:22:27 +0000