日本国有鉄道→東日本旅客鉄道・西日本旅客鉄道14系(ジョイフルトレイン):
国鉄末期には数々のジョイフルトレインが登場したが、その先駆けとなったのが14系改造の
東京南局「サロンエクスプレス東京」ことオロ14系700番台である。
改造年は1983年、折しも国鉄改革の真っただ中で、利用客離れを食い止めるべく打ち出された
増収策の一つとして欧風サロンカーに改装された。塗装はマルーン(赤7号)を基調にレグホーン(黄6号)と
バーミリオン(朱色3号)の帯を入れたスタイルだった。
JR化後の1997年に室内をお座敷に改装して「ゆとり」となったが、老朽化と機動性の悪さから
2008年に引退。引退後も展望車は長期保留されていたが2015年に廃車・解体となった。
一方、これと同時期に登場した欧風サロンカーが大阪局の「サロンカーなにわ」である。
当初はディープグリーン(青緑6号)とゴールドのツートンカラーで登場、両端の展望室は戦前の客車をイメージ。
1997年にリニューアルされた際、ゴールドの部分がイエロー(黄1号)に変更。その後2011年に再度のリニューアルを実施し、
現在もJR西日本管内で臨時列車として元気に走り回る姿が見られる。
2018年度にも「サロンカー伊予路」などの列車に使用される予定で、今後も目が離せない編成だ。
大阪局ではこれに続き、1986年にお座敷客車「みやび」ことオロ14系800番台(初代)を登場させる。
関西地区を中心に各地で運用されていたが、山陰本線を回送中に強風にあおられ余部鉄橋から落下する事故を起こし
7両すべてが大破、デビューから9か月ほどで廃車となってしまった。
車内には日本庭園などが設置されていただけにあまりに勿体なさすぎる最期であった。
4段目は国鉄最後のジョイフルトレインとして1987年に改造された、東京北局の「スーパーエクスプレスレインボー」。
JR東日本の看板列車として長く走り続けたが、惜しまれつつ2000年に引退している。
5段目はJR西日本の「シュプール&リゾート」用改造車のうち、展望室を設けたオハフ15形200番台をピックアップ。
こちらはもともと、ごく普通の波動用座席車であったが、このうちのオハフ15形に関して展望室を設けるといった
試みがなされた。その後「ムーンライト九州」の最後尾に連結されたが、定員が減るとの苦情により2006年を最後に連結されなくなった。
列車そのものも2009年を最後に運行を終了している。
最下段はJR東日本長野支社の「浪漫」、オロ14形800番台を名乗るがこちらは2代目となる。
当初はゴールドとインディゴのツートンカラーだったが、のちにゴールドとパープルに変更された。
しゃないはいわゆるお座敷であるが、展望室部分はサロン風となった和洋折衷型の客車である。
2007年に運行された「長野地区鉄道車両整備号」を最後に引退している。
2018-03-12 12:27:20 +0000