銀シャリ(猫)は今夜も縄張りの路地で街を見下ろす。
深夜2時、いつもの様に酔いどれ達がうろつく。
ボロボロの毛布に包まるホームレス、地下のキャバクラから身ぐるみ剥がされたのかトランクスにネクタイを頭に巻いた男、電柱に佇む全身ピンクに塗りビニ本を売る裸の男、戦隊ヒーローの衣装を着たアホな男、空き瓶から酒を集める原始人の様な男・・・
ギクッ!? 銀シャリは一瞬鋭く冷たい殺気を感じた。
この街に似つかわしくない洒落たスーツを着こなす男。男は辺りを一つ一つ確認するかの様に夜の街に消えていった・・・。
2018-03-09 02:49:20 +0000