(先生...)
彼女の荒い息がこちらに伝わる
目を瞑ろうとした その時だった
「だ、駄目っ!」
突然先生が身をよじり、俺の拘束を振りほどいた
いきなり弾き飛ばされ、受け身を取れず
思い切り地面に横から倒れてしまう
(どうして?)
一瞬、何が起こったのか、理解できない
先生はこちらを見ずにそのまま走っていく
俺は急いで起き上がって
そして...
引き止める?
どうして!?
彼女は俺を拒否したのに!?
いきなり強い風が吹いた
彼女との距離を分かつような。激しい風
風が飲み残したビールの缶をベンチから落とし、地面に染みを作っていく
これ以上彼女の姿を見るのが辛くて、それをずっと見ていた
公園はまた再び、俺一人の空間になった
確かに心が通い合った そんな気がしたのに
自分が彼女にしたことは
心を傷つけたことに繋がってしまったのではないか
俺「ごめん。先生...」
誰に聞こえるでもない声 けど心に抱えるには重すぎて
やりきれない思いが、そう呟かせた
(続く)
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期待していた皆様すみません
ラブシーンやハッピーエンドを届けられなくて
心の中で謝りながら描いてました
2018-03-08 20:01:51 +0000