#29 明日の夜空に咲く花は...

みらくる☆
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「ねぇ、おりといでよー」

姉ちゃんの声で一階に降り、和室に目をやると
(先生?)

めぐみ「へへー 母さんの古い浴衣だけど、似合うと思って呼んでみたの
どう?綺麗でしょう
明日一緒に花火大会行くんだもんね~」

うちの家族は皆背が高いが、姉ちゃんだけがなぜか低い
なのでサイズはぴったりのようだ

牧野「お邪魔してます
これ、凄く嬉しくって。浴衣なんて小学生以来かしら ふふっ」

そう言うと熱心に鏡を何度も見る よっぽどなんだろう
子どものようにはしゃぐ姿に、先生の新しい顔が見られたようで
胸が熱くなる

と、姉ちゃんが近づいてきて耳打ちする
めぐみ「この間迷惑掛けたでしょう 埋め合わせもあってね

あんたも行く?花火大会」
俺「え?」

めぐみ「あ、もしかしたら他の女の子とか予定ある?
まぁそれなら仕方ないけど
こういうのって、女の子には大事なイベントだから慎重にね 
くれぐれも集団で~とかってのはやめときなよ」

俺「へいへい」

行くかどうか悩みながら
麦茶でも飲もうかとキッチンへ

と、その時電話が鳴った
(着信、深山か)

深山「...もしもし」

俺「おう、元気か。どうした」
深山「あ、あのさ
明日河川敷で花火大会あるでしょ」

俺「あぁ、さっき姉ちゃんと話してたとこ」

深山「良かったら、一緒に行かない?
ふ、ふ、二人で
友達みんな都合が悪いとかで、行く人が居なくてさ
...忙しかったらいいんだけど

都合よさそうだったら連絡して」

そう言って電話は切れた
もっと話してもいいのに

悩みの種がまた増える
首をかしげながらグラスを3つ出し、麦茶を注ぎながら考えていた
姉ちゃんはああいうけど...

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大事な選択肢がきました!

#original#ロスト・シンデレラ#悠遠のプリズム#glasses#牧野桃子#立花めぐみ#深山梢#yukata

2018-02-18 18:39:26 +0000