名作ダイジェスト『ミーラとおじさん』 作:山村墓地夫 (昭和7年 東京人間社刊)
(あらすじ)【町で暴れたミーラ(ミイラ)は京都に運ばれる事になった。】→ ひざから下がすっかり前に曲がってしまったので、彼はかなり気落ちした様でした。黒い箱型自動車に押し込まれる前に、彼は煤けた包帯の切れ端を僕の手に素早く握らせました。そして「まさよしくん 僕は火をつける 僕はもう燃える 少し休んで また出来る これをまいてくれ」と言いました。(中略)僕は雨戸をあけて庭のすみを見ました。このごろの習慣です。なんと先日包帯を埋めたあたりからしおれた芽が出ているではありませんか。僕は懐かしさで胸がいっぱいになりました。しかしそこには漢方薬屋の親仁の姿もありました。父と共にスコップでその芽のあたりを相当大げさにさらって米袋に詰めて行ってしまいました。父は臨時収入にエビス顔です。ミーラは一円六十銭になりました。〔終わり〕【キャラの名前】→主人公:まさよし君 ミイラ:ミーラ
2008-04-14 12:11:12 +0000