ようせいさん
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殺風景で殺伐としていて音も光も無く静止したようなこの世界で僕は目覚めたわけです辺りにはまともな生き物や物質はおろか希望のきの字も転がっていないような絶望の滅びの跡と言う訳でして当然一人だと寂しくて死んでしまうんですねと言う訳で出会った仲間というのはそれはもう大事な大事な命綱というわけなのですが僕はその中に天使を見つけてしまいましてもうこれが非常にかわいらしいんですよというのもですね目覚めた当初君を認識した当初はそこまでじゃ無かったんです本当ですよまあつまり他の喋るモノと同じように見えていたと言えば実は少しはウソになりますちょっとくらい予感はありました何となく他の喋るモノよりきらきらして見えたようなあの頃の青春のトキメキのような甘酸っぱいイチゴのような何かがですね僕をその気持ちに気付かせようとチカチカと胸を締め付けてくると言う訳ですいやあ不思議な話ですよね元々僕が知っていた世界とはおそらく真反対に暗くて虚無的である筈の世界なのにどういう訳か世界で一番輝く宝石を見つけてしまいましたよああそうだ宝石と言えばですねそうなんですよイブキくんはとても美しい宝石の様なんですすいません少し御幣がありましたイブキくんが宝石の様なのではなく宝石がイブキくんの様なのですよね失礼致しました訂正してお詫び申し上げますああ話が逸れてしまいましたそうでしたイブキくんは美しいという話でしたねそうなんですよまず挙げたいのですがイブキくんは本当にキラキラと輝いているのです本当なのですよ比喩では無くてですねまずイブキくんの髪です注目して頂かなくても圧倒的に隠せない美しさが滲み出て分かるのですがご覧下さいキラキラしてますよねキラキラ輝いてますよね唯一無二ですよねなんていうかここまで美しい髪をしているのは君だけじゃないかと言いたくなりましたがどうやら僕には比較対象が出せないようですうふふ唯一無二ですからね意味がありませんでしたね僕ったらいけないそんな唯一無二のイブキくんですがまだまだ色々とございましてね次はそうですねああそうだメインは最後に取っておきましょう次はそうですねイブキくんと言えば特徴的なのは義手義足であることですかね義手義足ですよああ元のイブキくんの手足は何処へ行ったのでしょうああ惜しいもし見つけられたら僕が至極丁寧に調理して食べてあげるのにああ少々ウソですよ何かのケースの様な物にしまっておいて永遠に眺めていたい気持ちも多々ありますああ愛するって難しい気持ちの葛藤が止まりませんね別の方向としてはもう一度イブキくんに着けて頂きたいようなそんな気も致します僕が着けるのは何か違うなまあいいですええと何の話でしたっけそうそう義手義足という話ですよこれがまた不思議で魅力的な見た目をしておりまして義足の方なのですが先が尖っているのですよ正直とても歩きにくそうですよね本人はそんなこと感じさせない位器用につかつかとその義足で歩みを進めていらっしゃいます非常にかわいらしいかわいらしいのですがもし歩きにくければ僕がいつでも君を支えてあげられるのですよと伝えたことはありましたっけまた伝えるとするかイブキくんは本当かわいいなあまあですが非常に美しい義足ですし先程挙げたように歩きこなしていらっしゃいまして非常にその様は美しいと言う訳です立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花なんておっしゃいますがイブキくんの場合立てば美しい座ればかわいい歩く姿は絶世の美男子と言う訳ですイブキくんが歩くその足音を聞いたことがありますかコツコツとしたその足音と共にその姿を見ればもうですね他に何も要らない位に世界が出来上がってしまいますそうです世界ですよイブキくんは世界なんです絶世で世界だなんてイブキくんったらおちゃめですねうふふああイブキくんの義足という美しい一点物に僕だけの印を付けてあげたいなあでもきっとそんなことしたら価値が下がってしまいます心の中で付けておきましょう僕ったら天才ですねさて次は義手の話でしたねイブキくんの義手と言えばまあ言わずとも青く鈍く光っていて綺麗なのですが義手の話というよりかはその手に持ったペンデュラムのお話をしましょうかこれまたこのペンデュラムというのはイブキくんの腰から義手へと巻かれておりますワイヤーの様なものでして先にまさに名前の通りペンデュラムが付いているのですよイブキくんは基本このペンデュラムを使って器用に僕達をサポートして下さるという訳です投げて邪魔をしたり引っ張ったり投げ飛ばしたり弾いたりああ戦うイブキくんと言うのはとても美しいのですよそうだイブキくんのかわいらしい所はここなんですよいや先ほど戦うイブキくんとおっしゃいましたがなんとイブキくんは潔癖症なのですイブキくんというドールはどうやら他人を庇ったりサポートしたりという事が得意な様なのですがそのイブキくんは潔癖症なんですよそうなんです敵に触れたくないんです例え自らが一切触れないとしても物を使って攻撃することすら嫌いでためらいがありましてや傷つけられるとなるとまあ非常に嫌悪感を催していらっしゃいました僕は見たことありますあの顔かわいいんでもっと見ていたいとは思うのですがイブキくんを過剰に傷つけられるとちょっとイラっと来るので程々にしておいて殺りたいですねふふふしっかり調節していかなければいけませんね僕のかわいいイブキくんですからね自由にしていいのは僕だけですああイブキくん本当にかわいいかわいいイブキくんそうだ先程言っていたメインに移りましょうもうあと表立って取り上げるべきイブキくんと言うのはこれだけでしょうええ先ずおそらくイブキくんを目にして惹かれる場所だと思うのですああもしかして別の所を見ましたかねそれでもいいのですイブキくんってそのものが惹かれる位美しいのでええイブキくんと言えばその特徴的な瞳そうです瞳ですよああなんと美しいのでしょうなんとひし形をしておりましてそれは爛々と黄色に光明をたえているのですよつまりさながらトパーズの様だというわけですおっと失礼致しました先程述べた通りイブキくんが宝石の様なのではなく宝石がイブキくんの様なのでしたなのでこの場合はトパーズがさながらイブキくんの瞳の様だと言うべきだった訳ですねいやはや申し訳ございませんまあそんなイブキくんの瞳なのですがああひし形だなんて彼に世界はどう見えていらっしゃるのでしょうかその蜂蜜色の視界には何が映っているのでしょううふふ蜂蜜色したダイヤ型の視界そうやって僕を見るイブキくんふふそうだ僕は少し思う所があるのですがそんなイブキくんの瞳はとても美しく綺麗な訳ですがその視界に僕はこのように興味がありましてどうにか眼球を交換させて頂く訳にはいきませんかねと少し思う訳です思うだけですよ実際には難しいですからねまあ自分と違う物を捻じ込まれて顔を歪ませるイブキくんすごく見たいのですがまあ交換はせずともその瞳を頂戴して何か入れ物に入れて保管するだけでもよろしいのですけどねしかしやはり塩梅が難しいのでやはり心の中にすっかりとしまっておきますねさてここまで延々と語って来た訳ですが一つの文章にまとめさせて頂きますとイブキくんかわいいと言う九文字に収束するのでございます
（革命前夜を遊ばせて頂いたログ、うちの子は白黒色したサイコパス野郎）
2018-01-07 07:28:53 +0000