「戦争中、私は地球人が怖かった…」 「勇猛果敢なゼントラーディのお嬢さんがかい? 意外だな」 「だって、バルキリーやデストロイドは血の通ってない機械の兵隊なんだもの。目の前で突然変形したりしてビックリだし、やたらと素早いのに重くて強力な武器を軽々扱うし、手足がもがれても平気で反撃してくるし…。こんな兵器を使う地球人は絶対まともじゃないって思ってた」 「…なんか色々と非道いな。だがかく言う人類だって、お嬢さんたちのことが怖くてたまらなかったんだぜ」 「え、そうだったの?」 「何たって身長10メートルの宇宙人が地球に攻めてくるんだ、そりゃあもう大慌てさ。巨人と戦うには同じ身体がいるってんで、マンガみたいな巨大ロボットまで作っちまった。冷静になればもっとマシな兵器や戦術が幾らでもあったろうにな。ま、それだけ怖かったってことさ」 「…そっか。私たちって、実は似たもの同士だったんだね」 「そうだな。そうかもな」 「ふふ…うふふ」 「ははは」 (整備士)「大尉、バルキリーの整備終わりましたので確認を…うわ、班長何するんですか」 (整備班長)「馬鹿野郎、ちったあ気を使え!」
2009-10-15 13:33:02 +0000