【花冠】カノンノーヴェからヴェルさんへ

翠火

☑企画元様:花冠を戴く者【illust/55830776
お花をお渡ししたかったのでカカンタグにて失礼します…!(シートの形状などは公式素材様を参考にしました)

☑カノンノーヴェ【illust/62887362

☑️贈る花:カモミール、きっとキミillust/62015259】を守ってくれる。


蒼月の日。「一緒に出かけないか?」と彼を誘った。……と言うよりも、彼の家に突撃してみたと言った方が正しいだろうか?
驚いていたようだけど、彼は快く了承し、私を肩に乗せてくれた。
「蒼月の日には二人で神殿に行くそうだから、一緒に行く?」だとか「月が綺麗だね」とか軽口をたたきながら、
けれど神殿には遠くて行けないと言うことになり、結局彼の家の近くのちょっと開けた高台で月を見た。


* * *

「ねぇ。神殿には行けなかったけれど、もしも私がキミに花を贈りたいって言ったら、君は怒るかな?」
「なんでも幸せのジンクスには意味がもう一つあるそうじゃない? 幸せを祈るのではなく相手の無事を祈るようになったと。
 私が思うに、キミは危なっかしいからね。お守り持ってるくらいの方が丁度いいと思うんだ!」
「だからね、キミに私をあげるよ」

…なんて言ったら、キミはどんな顔をするかな?見ないよ、だってこっちだって精一杯なんだ。

ビッシュの口に手を突っ込んで取り出す。
「驚いた? ……キミのために作ったんだよ」
柄にもなく必死に作った花飾り。コレを彼にバレないようにするためにわざわざビッシュも連れてきた。…連れてこなくていいお供までビッシュに隠れて付いてきてしまったのは誤算だったが、それだけ自分も気を配れなかったと言うことだろう。
「手を出してほしい。腕につけたいんだ……言っておくけど、返品不可だからね?
 よしっ、できた!! 生花だから日持ちはしないと思うけれど、それでもキミを守ってくれるはず」
「きっといい事あるよ。私が保証する!」

満足した私は満面の笑みでそう言った。


* * *

【追伸】
いろいろ勝手に失礼してます!
戦いは終わりましたが、祈りの花の習慣がちょっぴり残ってたらいいなと思いつつ…!
この花は‟私”なのだから、きっとキミを守ってくれるよ。……ああ、“私たち”だったかな?

カモミールの花言葉:逆境に耐える、逆境で生まれる力、あなたを癒す、等々…

※本編のキャプションによって、お話の内容が少し変わるかもしれません!

#【カカン】交流

2017-12-31 09:00:02 +0000