illus:20171230 今年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」のおはなしです。
今作はまずオープニングの曲と映像の凄さでガツっとヤられてしまいました。ゾクゾクきました。
「女性主人公」だから「花」とゆうだけではない「花」の表現。
風にあおられ馬に踏まれ火に焼かれ、そして矢に向かい挑んで首を落とされ…。
あれはまさに戦国の、ドラマに即して考えれば井伊谷の様な 大国に振り回されながらも必死に生きてる人々の表現ですよね?
そこに菅野よう子さんの活動写真的音楽が重なると、その激動の時代感がたまらなく。っっ
華々しい武勇伝ばかりが横行する「戦国時代のメジャーなイメージ」のその陰を見るようでキュううっとなるんです。っ
そう、とにかく音楽が良かった。っ
主題曲はもちろんですが中でも「うつせみの」! 個人的にあの曲はっ!っっ
特にっ すでにしんみりくるメインから曲が展開する2分19秒!
2分19秒でもうっ! もうっっ! (滂沱っ)
アルバムで聴いたその曲だけで本当に目を押さえて泣きました。(感涙っ)
さて最初に発表を聴いた時、実はその半年ほど前にウィキペディアで直虎なる人物が居たことを知ったばかりで
それでそれだけでも興味を持ったんです、なんだか「大河」向きな感じもしましたし。
でも女性主人公の時の大河ドラマは「朝の連ドラ」化するのが通例、その覚悟はしてました。
ところがどうでしょう、今作の主人公はいわゆる「女子憧れの女子」では無いじゃあないですか。
彼女は逆境を力強く前向きに突破する事が必ずしも成功していない、自ら招く失敗も連続、悲しい出来事にもさいなまれ、
つまりボコボコなんです。それでいて悲劇のヒロインとゆうキャラでもない。 他の大河女子の様なガッチリ生きました感とは違う。
彼女の「女子にこそあれ次郎」も「男勝りの才女」ではなく、男並みに容赦なくたたかれてる・みたいに感じました。
彼女の主人公としての強さとは、窮地に足掻いてギリギリでなんとか踏みとどまる、たたきふせられてもヨロヨロと立ち上がる、
そんな感じに思えたんです。 他のヒロインみたいな困難を乗り越えて輝く・みたいなのと違う感じと言いますか。
そしてなにより怨恨あって然るべき相手でも私情を抑える姿勢は、仕方の無い立場だったとは言えなかなか「主人公」にさせられる事ではないと思ったんです。 そしてそれは先を考えるならとても正しい行為だとも思いました。
爽快とか痛快とかでもなく史実に忠実でもない今作はかなり賛否が分かれてるかもしれませんが
私は評論家でも歴史家でもないし、この「直虎」像はたいへん好めました。
そして素敵な父母とデキる男達に支えられた彼女の「往年の少女漫画」的なあり方もそれはそれで好し・だったんです。っ
2017-12-30 10:27:24 +0000