太陽と月 はじまりのカタチ【illust/64996896】
遅ればせながら参加させて頂きます。
「毒を吐いた訳ではございません。自分はあくまで真実を述べたまで」
۩ エルドレッド・ヴォイナス・ロンサール─+゚*。:゚+─
ロンサール王国第二王子/19歳/176cm/Male/一人称:自分 二人称:貴女、姫
自国に染まりきっていない、数少ない常識人。
他者に優しく己の感情に振り回されない きわめて温和な人柄であるが、相当な事なかれ主義でもある。
第二王子は末の子であり、上にはそれぞれ王子と王女がひとり。
本来は長子である第一王子が政略結婚に臨む筈であったが、
前国王に心酔する彼は他国と関係を持つことをひどく嫌がったため、
急遽NOと言わない第二王子に白羽の矢が立てられた。
۩ ロンサール王国─+゚*。:゚+─
さながら監獄の如く厳重で閉鎖的な統治が行われている孤立国家。
建国以来、他国の干渉を頑なに拒否し、輸出以外すべて自国で完結させる体制を貫いてきた。
入国の際には7つのカラクリ錠を破り、どこまでも続く鏡の迷路を通り抜ける必要があり、
出国の際には国王に謁見し直々に承認印をもらわなければ国を出ることを許されない。
婚姻の際は、妻となる者から「最も思い入れのある靴」を貰い、
代わりに愛らしいトウシューズを贈るのがロンサールのならわし。
۩ (12/8)大変お美しい王女様にお嫁に来て頂けることになりました❁
フェン・サーミャル王国第一王女 カアラ=ウル・フェン・サーミャル様【illust/66002938】
国政に参与せぬ身ながら、薄々勘付いていた。
このままではこの国は廃れ 民は死ぬ。
前王の崩御を機にロンサールに新たな風を吹かせようと決意した我が父――現王の判断はまさに英断と云えよう。
だが、しかしだ。
まさか俺に政略結婚の白羽の矢が立つとは。
相手国の国勢や風土について矢継ぎ早に説明を受けたけれど、すべて右から左へと零れ落ちていく。
ただひとつ耳に残った言葉は。
「顔を見せない 王女――……」
۩……۩
ロンサール王国第二王子の妻となるため、
遠い国から遥々やって来た年下の婚約者は
歴代の王妃のように伏し目がちでしおらしい女性ではなかった。
「お初にお目にかかります、カアラ王女。自分は第二王子エルドレッド。
不幸にもこのロンサールに招かれてしまった貴女の――夫となる者です」
少々毒づきながら垂れた頭を上げた瞬間、彼女と目が合った。
仮面の下から覗く意志の強い瞳に 微かに胸が騒いだ。
۩……۩
武勇に優れる彼女も見知らぬ国ではひとりの娘。
腐りに腐ったこの国が直ぐに彼女を歓迎するとも思えず、俺が守ってやらねば、という驕りが少なからずあった。
しかしそれは杞憂で、彼女は真の意味で強かった。たとえ心無い視線を向けられようと泰然自若としていたし、何より努力の人であった。
愚か者は俺か。彼女を見誤った己を恥じた。
「……自分は幸運です。姫がもし自分の妻となっていなければ、きっとあらゆる男たちが放っておかなかった」
「貴国の文化について自分も勉強してみたのですが……狩猟も農耕も知見がなく、大変お恥ずかしい限り。
母国の男性がたと比べたら 自分はさぞ軟弱な男に見えるでしょう。ふふ、当たりましたか?
――姫、油断だけはなさらぬよう。この国の男たちは皆、薄い笑みの裏に背徳的な情念の炎を燃やしているのです」
硬い硬い殻を破って蛹が蝶に生まれ変わるが如く、嫋やかな淑女へと生まれ変わる我が君。
それでも矜持を失わない生き様に、人として とても愛おしさを感じる。
嗚呼、俺にもこの乱痴気な王国にも勿体無い 美しく気高き王女よ!
――だからこそ。
「姫は変わった。ロンサールを受け入れ、日に日にロンサールの女となっていく。
……自分にはそれが恐ろしいのです。
――姫は、フェン・サーミャルのカアラ王女は、太陽のように自由でなければ……」
そして、俺たちが見つけた道は。
۩……۩
「結婚前夜って何だか擽ったい響きですね、姫。ああ、前夜……と言ってもロンサールは常に薄闇に包まれた国ですが。自分にもこんな日が来るなんて思いませんでした」
「これから自分と姫の一生をかけた欺きが始まるのですね。
……ありがとう。貴女はいつまでも変わらないで、なんてそんな我儘を聞いてくれて」
「姫、憂いはありませんか。今ならまだ間に合う。愛しい故郷に戻りたければ、こんな国 今すぐに捨ててしまった方がいい。
……ただ、もしもそのとき 去り際に靴を片方落としていってくれたら。
その靴を手掛かりに――自分はこの国を出て、貴女を探しに行きます」
憐愛、敬愛、信愛。
姫と出会ってから愛にも色々な名前がある事を知った。
そしていずれ最も大切な愛の名前を、俺はこの姫から教わる。そう確信している。
۩ 申請について─+゚*。:゚+─誠に申し訳御座いませんが設定の関係上、こちらの国へお嫁入りをしてくださる方だと嬉しいです。
関係性につきましては良好でも険悪でも構いませんが、いずれは温かい家族になれたらと考えています。
また頂いたご縁は大切にしたいので、pixivや外部ツール問わずまったりお話を作っていける方ですとても浮かれてしまいます…!(´▽`*)
その他既知関係で何かございましたら気軽にお声掛け頂けますと大変嬉しく思います。
宜しくお願い致します!
2017-12-03 09:01:14 +0000